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「なぜ勉強するの?」と聞かれたら…親として準備しておきたい“言葉”

ふいに子どもから「なぜ勉強するの?」と問われたら、みなさんはなんと答えますか?

勉強することは当たり前のことで、あまり深くは考えたことはない、という方も多いのではないでしょうか。

しかし、シンプルながら難しいテーマであるこの疑問を子どもから問われたら、親としてしっかり回答できるようにしておきたいものですね。

そこで今回は、なぜ勉強するのかについて、改めて考えてみましょう。

●自分のためだけの勉強には限界がある

子どもから「なぜ勉強するの?」と聞かれたら、親としてきちんと答えられるようにしたいものです。
とはいえ、「あなたのためよ。あなたが大きくなって受験したり、就職したりするときに役に立つのよ」とこういう返事では、子どもは心を動かさないでしょう。

親が子どもに勉強させながら、励ます言葉を聞いていると、「誰のためでもありません。あなた自身のためですよ。あなた自身の将来のためですよ」という言葉を聞くことが多いように思います。

小さい子どもの頃は、それでもそれは親が自分の将来を思って言ってくれているのだと感じ、勉強をしますが、中学生、高校生にもなり、いったい自分は何のためにこんなに勉強しなくてはならないのかを考えはじめたとき、自分のためなら、もうこんなに勉強しなくてもいい、と考えるようになります。
するとそこで勉強しようという気持ちがとまり、失われてしまいます。そしてそれ以上深く勉強するということに意義を見出せなくなってしまいます。

ここから人生の迷いが始まったり非行が始まったりします。

●勉強の目的は「世の中の役に立つため」

では、どのように答えたらよいのでしょうか?
ここでユダヤの幼児教育を参考にしてみましょう。

ユダヤの家庭では、子どもが小さな2.3歳の頃から、子どもに毎日祈りの言葉で、「私は今日も、私とこの世界をよくするために努めます」と学び勉める意義を教えて育てるのだといいます。

4歳の頃からは「あなたたちには、自分たちが学んだ学問で、自分の周りの世の中をよくしていく義務があるのだ」と義務感を持たせて育てるのだといいます。
そしてこの自分たちが世の中をよく変えていくのだという義務感が、学問を大事にする習性と相まって、ノーベル賞受賞者がたくさん輩出するほどユダヤの教育を成功させている原動力なのだというのです。

ユダヤ人は日本人のように学問を大切にします。けれどもそれは一流の学校に入ったり、一流の企業に就職するためだけのものではないのです。

ユダヤ人にとってよく育った人間というのは、地域社会へ貢献できる人間なのです。

なぜ勉強するのか、には次のように答えてあげるとよいでしょう。
「人は大きくなって世の中の役に立つ仕事をしなくてはだめなの。よい子と言うのは人に喜ばれることをする子ども、人の役に立つ子どもなの。あなたが今勉強するのは、将来それを役立てて、世の中に貢献するためよ」

小さなときに親が充分に愛情を伝えて、情緒形成がうまくでき、他人を思いやること、自己本位に走らないことなどを教えて育てると同時に、日常生活の中で「自分たちはこうして学んだことを、大きくなって世の中へ役立てるんだ」という使命感を感じさせて育ててあげてください。