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ひとは「偶然」を力に変えてキャリアを創り出すということ

「強く、逞しく、泥臭く、そして~あでやかに!」

朝ドラ「ブギウギ」最終回でした。楽しかったなあ。
最後の最後に楽屋に旧友たちが集まって、梅丸歌劇団のいつもの掛け声をやるシーン、久しぶりに見て、ドラマの最初のころをいろいろ思い出しました。

そしてこの掛け声。
改めて眺めると、これって主人公スズ子のキャリアそのものだよね。
特に、泥臭く、というところ。

月曜から始まる新朝ドラもまた、めちゃくちゃ楽しみにしているのだが、なぜかというと、毎回書いているように朝ドラはキャリア(主人公の人生ストーリー)を描いていて、職業柄「なんでだろう」とか「なるほどねえ」とやたら考え、感じさせられてるから(うっかりFBに勝手分析とかしちゃいがち)。脇役のキャリアも面白いんだよ…目がいくつも欲しい…
まあ朝ドラって誰かの生涯や誰かの「その仕事にいかにして成り、どう夢をかなえて(挫折して)生きてきたのか」を描くから当たり前なのだが。

ところで最近では「キャリア自律」ということがよく言われる。
ようは「自分の人生は、会社任せにしないで自分で考えて進むのだよ」みたいなことなのだけどね、それ、額面通りの意味とは少し違うんだよね。

…ということの解説につながるnoteになるかな?どうかな?とりあえず読んでみてください(ヒトマカセ笑)

さて今回、スズ子の人生をふりかえっていて(朝ドラを総括しろと言うヤツがいるので笑)改めて、キャリアってやつは偶発性の塊だなあと。キャリア自律という言葉で言われる「自ら考えて、計画して、自分で実現していくのだ」という、どこか頑な自助努力を強調したものとはちょっと違う。

スズ子は確かに子どものころから歌が好きだった。
でも、その世界に入る第一歩目のきっかけは「スズちゃん歌がうまいから、花咲(歌劇団)行ったらいいよ」というタイ子ちゃん(同級生)の言葉で、しかも不合格。そのあとに梅丸に入れたのは、あきらめずに直談判したスズ子を見て面白がった部長のおかげ。
劣等生の研修生だったスズ子に「あなたの歌はおもしろい」と言ってくれた大和礼子の存在があり、歌うことを意識するが、それが日の目を浴びたのは、礼子がスト騒動の責任をとって辞めて、絶対スター不在の梅丸の演目が変わったから。
それによって東京から来たプロデューサーに歌を認められ、東京に引っ張られていくのだって、本人の意志がきっかけじゃない。
生涯の師となる羽鳥善一との出会いは、そのプロデューサーが引き合わせている。羽鳥は「たまたま」スイングを歌える歌手を探していた。そこにタイミングがハマった。最初の出会いは最悪だった、にもかかわらず生涯のベストパートナーになった。

…とかとかね。

もちろん順調に始まったのに戦争によってすべてが止まり、その間に出会った愛する人は結核で死んでしまう。偶然授かった子どもと必死に生きていくのだが、支えてくれるマネージャーは亡くなった夫が生前引き合わせてくれた人で、自分で見つけたわけじゃない。舞台や映画をやるのは喜劇俳優タナケンの誘いだし、いろんなことがその間もあるけれど(下宿の話とかおでん屋さんとか、語りだしたら終わらない笑)、キーになる人たちは、どこかから縁がつながって出会っている。家政婦さんはひどい状況を見かねた茨田りつこの紹介だし、新しいマネージャーは前任者の親戚だし。

というようなことが山ほどある。
本人が自己決定したことももちろんあるが、必ずしもそれでうまくいったものばかりじゃない(プロデューサーに一目ぼれ?勘違いから移籍を決めようとしたり、娘を一人で育てたいと頑なに抱え込んでトラブルになるとか笑)

じゃあ、偶然運がよかったよ、みたいな人じゃなかったら、キャリアってうまくいかないの?キャリア自律ってまやかしなの?
いや、そういうことではない。

だってスズ子は得られた機会を存分に生かしている。
それこそ「強く、逞しく、泥臭く」
だ(あでやかさは、舞台上でしか見えないよね笑)

こんな風に。

◆人から「やってみたら?」「向いてるんじゃない?」と言われたときに「そうかな?やってみよか。おもろいやん」と軽やかに乗っかること。
◆上手くいかなくて(たとえば羽鳥先生との最初のレッスンなど)嫌になりそうになっても、粘ってくらいついて、結果突破するとこ。
◆人からどう言われても自分で納得するまでやりきろうとすること。
◆自己決定して、前向きに明るく進むこと。
◆その結果起きたこと、失敗を、人のせいにしないこと。

そんなスズ子だからまた周りが機会を手渡し、支援を申し出ていくように物語は作られていた。
歌、以外は結構なやらかしもあったし、不器用だし、こだわり強いし、まあまあ大変な人だと言えるのだが、それも含めて周囲から愛されたよね。

これは、まさに「キャリアってこうなっているよね」だ。
キャリアは計画的に自分ですべてを形作っていくものでも、前もって目標を綿密に立てて設計図通りに作り上げていくものでもなく(そもそも一人きりですべてを生み出せるものでもなく)、多くの他者の力や偶発的な要素によって作られていくもの。だから本人が思いもかけないようなジャンプが起きることもある。
でも、いくつもある偶然、偶発的な出来事がその人のキャリアにとって「いい形で生かされていく」かどうかには、やはりポイントがある。
上の◆で挙げたものは、クランボルツ博士の計画された偶発性理論で語られるポイントとも一致していて、つまり「好奇心」「柔軟性」「継続性」「楽観性」「冒険心」の要素がふんだんにあるってこと。

朝ドラヒロインという存在は、何かを成し遂げた人がモデルになっていることが多いので、ものすごく自分でやり遂げた特別な人、と思われたりもするのだが、実際に見ていくとちっともそうはなっていない。

むしろ、翻弄され振り回され気が付いたらそこに導かれている、かのようにも見える。朝ドラっていい人ばかり出てくるとか、主人公(の描かれ方)がご都合主義とか言う人もいるのだが(若干そういうとこあるけど・笑)、だとしても、抑えるべき大切な資質が備わっている(ように表現されている)のが結構重要なポイントじゃないかな、なんて思って見ている私(笑)

みなさんはいかがですか?
今回のスズ子の人生を紐解いてみて、どんなことを感じますか?

あ~ほんとはね、これじゃないことを書こうと思ってたんだよなあ…
気が向いたらもう一つ別の切り口で(家族とか義理と人情とか←むしろこっちがドラマのテーマだったような)また書いちゃうかもなあ…笑


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