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2014 ソングガイド100

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2014年6月の記事一覧

Sleepyhead Jamie「Sweet Home Yokohama」/ビジネスモデルの新しさ、だけじゃない

Sleepyhead Jamie「Sweet Home Yokohama」/ビジネスモデルの新しさ、だけじゃない



Sleepyhead Jaimie(スリーピーヘッド・ジェイミー)という男女二人組の「スウィート・ホーム・ヨコハマ」という曲。このnoteでは基本的に個別の記事はぜんぶ無料で公開しようと思ってたんだけど、これは「投げ銭」スタイルです。理由は最後に書きますね。

こないだ、とあるイベントでかなり久しぶりに彼らのライブを観たんですよ。そこでやってたのが、この新曲。これが、よかった。

Sleepy

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OK GO「The Writing's On the Wall」/もはや映像パフォーマンス集団

OK GO「The Writing's On the Wall」/もはや映像パフォーマンス集団



すごい! 一回観ただけじゃ、ちょっと、どうなってるかわからない。もはやポップロックバンドというより映像パフォーマンス集団と言っていいんじゃないかと思う。

OK GOの新曲「The Writing's On the Wall」のミュージックビデオ。目の錯覚と立体感、カメラの回転を巧みに利用した不思議空間を作り上げている。しかもワンカットのカメラ回し。最後の「カット!」からのスタッフ全員の拍手と

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吉田ヨウヘイgroup「ブールヴァード」/東京の呼吸

吉田ヨウヘイgroup「ブールヴァード」/東京の呼吸



今日、6月18日にリリースされた吉田ヨウヘイgroupの新作『Smart Citizen』からの一曲。いやあ、アルバム、ほんと素晴らしい! 今の東京のインディーシーンは本当に面白くて、ROTH BART BARONと、森は生きていると、この吉田ヨウヘイgroupは、それを象徴するようなグループだと思う。

僕がそれを実感したのは、今年の4月20日に青山月見ル君想フで行われたイベントでのこと。そ

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ASIAN KUNG-FU GENERATION「スタンダード」/奮い立たせるもの

ASIAN KUNG-FU GENERATION「スタンダード」/奮い立たせるもの



6月25日にリリースされるコンピレーションアルバム「ASIAN KUNG-FU GENERATION presents NANO-MUGEN COMPILATION 2014」に収録されるASIAN KUNG-FU GENERATION、久々の新曲。

なんか、ちょっと感動してしまった。最初に聴いたときには「お、いかにもアジカンっぽい曲だなあ」という印象だったんだけれど、何度か繰り返して聴いて

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BABYMETAL 「ギミチョコ!!」/今、海外に誇りたい三人

BABYMETAL 「ギミチョコ!!」/今、海外に誇りたい三人



Cakesの大谷ノブ彦さんとの連載「心のベストテン」更新されました。

いちばんplayしてるのはだれだ?[#5 SPRING 2014]

https://cakes.mu/posts/5861

そこでも語ったんですけど、改めてBABYMETALはホントすごいですわな。あそこで言い忘れたのは、BABYMETALのプロジェクトは、「メタルを歌うアイドルがいたら面白い」というアイディアじゃなく

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内田裕也feat.指原莉乃「シェキナベイベー 」/奇盤オブザイヤー

内田裕也、29年ぶりのシングル。フィーチャリングは指原莉乃。曲名は「シェキナベイベー」。いやーすごいとこぶっこんでくるなーというのが第一印象です。しかもリリース元はエイベックス。曲調は王道ロックンロール。ブギー調の(実はよくできてるんだけど)ちょいダサめのユーモアを盛り込んだ曲調。年の差53歳。あらゆる意味で2014年の奇盤オブザイヤー。いま出てる『Rolling Stone』で二人が対談してるん もっとみる

椎名林檎「NIPPON」/勝ちにいく曲

椎名林檎「NIPPON」/勝ちにいく曲



NHKのサッカー中継テーマソングとしてオンエアされている椎名林檎の新曲。まず言いたいのは、NHKの「中の人」、いい仕事してるな―ということ。

ここ数年のNHKのサッカー中継を振り返ってみると一目瞭然。

2010年、前回の南アフリカW杯の時のテーマソングが、superfly「タマシイレボリューション」

2011年~2012年がRADWIMPS「君と羊と青」

2013年がサカナクション「A

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星野源「Crazy Crazy」/「ここまでやる」のがこの人たるゆえん

星野源「Crazy Crazy」/「ここまでやる」のがこの人たるゆえん



ちょっとnoteから離れてましたが復帰です。

というわけで、星野源「Crazy Crazy」。祝・完全復帰!な一曲です。ピアノが陽気に跳ねる、シンプルだけど躍動感たっぷりの一曲で、「とにかく楽しい曲を作りたい」というモードを反映したような曲。聴いた感触は普通にポップなんだけれど、実は音数が少なかったり、J-POPのマナーには全く則っていないアレンジだったり、一筋縄ではいかない感じです。白いス

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Charisma.com「イイナヅケブルー」/今一番ポップな「悪意」

「とりあえず隠れて 痛いとこに避けてく顔、真っ青」
「なんもしないつっ立って見てるだけ 威張るマジでクズ」。こういうリリックと、切れ味鋭いエレクトロヒップホップのサウンドがなんだか気持ちいい現役OL2人組ユニット、カリスマドットコム。デビューアルバムからの一曲です。去年に初めてライヴを観て気になっていたんだけど、すごくザワザワ感ありますね。全国ツアーは全部土日、取材稼働も会社の仕事が終わった後とい
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Base Ball Bear「そんなに好きじゃなかった」/ひどい失恋の歌

3年ぶりのニューアルバム『二十九歳』からの一曲。アルバムは全16曲入りで、最後の「光蘚」「魔王」「カナリア」の「小出祐介の”魂”全放出」に至る流れがとにかく強力なんだけど、これも中盤にある大事なピース。サウンド的にはオアシス・ミーツ・岡村ちゃんみたいな感じで、歌詞はひどい失恋の歌。ビデオはショートバージョンだからウキウキな前半で終わってるんだけど、その後ひどいことになるという。監督はスミネム(スミ もっとみる

Noosa「Begin Again」/物憂げ系女子

noteでも1日1曲企画をやってるmr.novemberさん(https://note.mu/mrnovember)のブログ経由で知りました。アメリカのインディーシーンで話題になってるっぽいNYの女性シンガーソングライター、Noosa。5月にリリースされたデビューアルバム『Wonderland』からの一曲です。ぜんぜん知らなかったんだけど、すごくいい感じ。控えめで上品なエレクトロ・ポップに甘い歌声 もっとみる

うみのて「SAYONARA BABY BLUE」/あの子が振り返ったときに

うみのてがライヴ活動を中止する、という。(http://ototoy.jp/news/75669)。彼らのことはすごく好きなので、少し残念。でもバンドは続くみたい。よかった。しばらくそれぞれの音楽活動に専念するとか。知らない人はこのビデオを見てみてください。去年のベストかも。3分50秒くらいからの展開がたまらない…。