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喧嘩料理を極めろ

昨日の晩ご飯はラーメンを食べに行こうと思っていた。
体が塩分を欲していたから。
事前に目当てのラーメン屋のホームページを見て何を頼むか考え、”気”を高めていく。
だが、ホームページをよく見ると、昨日は定休日だった。
そんな…
もう”気”を高めちゃったのに…

高めた”気”をなんとかして鎮めなければいけない。
だが、目当てのラーメン屋の味を想像して高めた”気”であるため、他の美味いものを食べても”気”は鎮まらないだろう。
経験上、こういうときは量の方面で攻めるといい。
家で冷凍チャーハン(450g)を一気に食べて満腹になろう。
それで”気”も鎮まる…

冷凍チャーハンをレンジで温めている間に私は冷蔵庫からお茶を取り出して飲んだのだが、そのとき冷蔵庫の中にある焼き肉のタレが目に留まった。
焼き肉のタレ…いいな…
”気”が反応している…
チャーハンにかけちまうか…?
そんなことをしたら塩分の摂りすぎになる…?
でも、”気”がもうこんなに大きくなっちゃってるから…
私のせいで大きくなっちゃった”気”なんだもの、私が鎮めてあげなきゃね…(エッチ同人の導入)

こうしてエッチ同人ごっこをしていたらチャーハンが温まった。
焼き肉のタレ、かけちゃうぞ!
だって”気”が…アレだから…!
しょうがないんだよ!
止まれないんだ!

焼き肉のタレをかけたチャーハンは、凄く味が濃かった。
だが、ぶっ飛ぶほど美味い。
味は濃いほど美味いから。
今まで自炊で色々な料理を作ってきたが、焼き肉のタレをかけたチャーハンはそのどれよりも美味い。
完成した料理に全く関係ないタレをかけるなんて、そんな無法が許されるのかと最初は思った。
いや、実際許されないのだろう。
だが、そんな理性を全て破壊してしまう美味さがここにはある。
「もっと食え!もっとタレをかけろ!」
脳が勝手に命令を出し、シナプスを電気信号がかけめぐる!
最高!最高!最高!
私の脳みそ、バカになっちゃった~!

こうして私は食の新たな扉を開いたのだった。
食の外道に堕ちなければ到達できない美味さがあると知った。
もう行儀のいい料理じゃ満足できない。
これから私が歩むのは食の喧嘩道だ。
私の人生の~喧嘩料理人編~、始まっちまったな…

幸運