豊田市博物館(2024年開業予定)プレイベントに参加しました
社会教育士の堀田奈津子です。昨日、2024年開業予定の豊田市博物館(仮称)のプレイベントに参加してきました。社会教育主事講習での学びから、博物館の社会教育施設という立ち位置をまとめた後、本施設がどの様な構想で立ち上がり、どういう場になっていく予定なのか、また個人的にどんな場所になっていくことが望ましいかまとめておきたいと思います。
博物館は社会教育施設に位置づけられる
まず博物館とは、ご存じの通り
資料収集・保存、調査研究、展示、教育普及といった活動を
一体的に行う施設であり、実物資料を通じて
人々の学習活動を支援する施設となります。
歴史を振り返ると、1949年の社会教育法によって
博物館(公民館・図書館も同様)は社会教育の施設のための機関とされました。
そして1950年に図書館法、1951年に博物館法の制定がされ
この3つを中心とした社会教育施設の体系が確立します。
ここでの管理者は教育委員会。
教育委員会は都道府県知事や市町村長といった首長から
独立した行政委員会として位置づいているため、
民意をより良く反映する機関によってこそ経営が可能とされていました。
社会教育施設の首長部局移管
しかし昨今は社会教育施設の経営をめぐり、2019年、
第9次地方分権一括法案にて公立社会教育施設の首長部局移管が
可能となりました。
これにより、地方公共団体の判断により、今までは教育委員会にて行っていた所管を首長部局へ移管することも可能となります。
移管された地方公共団体については、観光・地域振興分野やまちづくりの分野を担う首長部局で所管できるようになり、
文化や地域コミュニティの継続的な発展につなげることができます。
豊田市においては、50年続いてきた豊田市郷土資料館を
さらなる総合博物館として生まれ変わらせようと
豊田市博物館準備室を市役所内に設け、文化振興の文脈で
事業が行われていく様です。
新しい豊田市博物館のコンセプト
豊田市博物館準備室のHPを拝見したところ、以下の記載がありました。
今後実施する予定のプログラムとしては以下の通り。
本物をさわって、感じる体験
歴史や文化を体験
自然と触れ合う
貴重なおたからをみる
昨日のプレイベントで各ブース出展の内容をみていると、
豊田市郷土資料館の頃の活動が土台になっているのが分かりました。
とよた歴史マイスターといった今までもずっと活動されていた方々の、
地域の伝承活動がうまく活かされていると思いました。
一方で、これからは市民に開かれた博物館を作り上げていくために
豊田市民の皆さんの記憶(エピソード・思い出)を集め、
博物館の展示や研究に活用していこうとするプロジェクトも
始動しており、より多くの人との接点を探りながら
一緒につくりあげていこうとする姿勢に共感しました。
豊田市という地域柄、就職で豊田へ在住することになった方など、
他の地域に比べ、豊田市以外にふるさとを持つ方が多いです。
そういった方が、今住んでいる豊田に主眼をあて、
地域に愛着を持つようなプロジェクトに育つことが
求められているのではないかと思います。
どんな博物館になったら嬉しいか?
この博物館は、既存の豊田市美術館に隣接されるため、
エリア全体で新たな文化ゾーンとなっていく構想があります。
豊田市にとって価値の高い社会教育ゾーンになることを期待しています。
また、学校の連携教育や市民との連携活動が活発化され
より多くの市民にとって発見が多く、学びになり、
つながりをもてる施設となっていくことを望みます。
また、プレイベントに参加する機会があれば
参加してみたいと思います。今日はここまで。
では、また次回。
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