#151 シリコンバレーの「シリコン」って何?

大手IT企業が集まるサンフランシスコ近郊の地域「シリコンバレー」。「バレー」は谷という意味だが、「シリコン」はどこからきているのか。同様に日本の九州は「シリコンアイランド」、東北自動車道は「シリコンロード」と呼ばれている。

シリコンとは、ケイ素(silicon)のこと、あるいはケイ素をもとにつくられる「半導体」のことをさす。半導体とは、電気を通す「導体」と電気を通さない「絶縁体」の中間の性質を持ち、半導体はICT機器には欠かせない部品である。サンフランシスコ近郊には半導体メーカーやIT企業が集まっているのである。また、九州や東北地方の高速道路沿いにも半導体をつくる工場が集まっている。

シリコン=半導体が想像しづらい原因が、ゴムやシャンプーなどにシリコンが使用されているからだ。ケイ素は加工されてゴムやシリコーンオイルと呼ばれる油になる。シリコーンオイルは髪の潤いを保つためのシャンプーの成分や、潤滑油として使用されている。
こうして利用されるシリコンは、ケイ素=シリコン(silicon)とは区別され、シリコーン(Silicone)と呼ばれている。日本ではどちらもシリコンと呼ばれることも多いため、シリコンバレーと聞くとゴムやシャンプーを想像してしまうかもしれない。どちらもケイ素がもととなっているが、シリコンとシリコーンは別物であるということを踏まえると正しい理解ができる。

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