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ネット界隈のどこに若者がいるのか問題。

表題に関してですが、以前にもこんな投稿をしていました。

「初音ミク」界隈は、2007年の発売時から最初の2年ほど大きなおともだちのオモチャとなっていた感もあり、その動静は常にニコニコ動画を舞台としていました。

その後2010年代初頭からローティーンたちがニンテンドー3DSソフト『初音ミク and Future Stars Project mirai』(SEGA)などでボカロ楽曲に触れ始めます。

2020年に配信開始された『プロジェクトセカイ カラフルステージ! feat. 初音ミク』(Colorful Palette)では、ハイティーンのファンの存在が顕著となり、関連イベント会場は、古参の存在が霞むほどティーンや20代のZ世代ファンで埋め尽くされました。

この「プロセカ」から3ヶ月後の2021年元日、ラジオ番組『RADIO MIKU』を立ち上げました。

番組には現在進行形で「プロセカ」を楽しむ小中学生のリスナーたちから投稿が寄せられ、さらに僕自身のツイートが高校生たちに捕捉されて「いいね」を付けられたりしました。

物心ついた頃には「初音ミク」がいた、彼ら「ボカロネイティブ」の生息は把握できましたが、彼らがコミュニケーションをとる棲息地は未だにわかっていません。

ところで最近、楽曲の配信がニコニコ以外で行われることがあり、ニコニコを主戦場としているワタクシのようなすれっからしでお嘆きの貴兄も多いようです。

この辺り、初音ミクのコラボ先の方針もあるので、ニコニコを外している理由は不明ですが、ミク界隈のみならず、様々なコンテンツ企業も、この「Z世代はどこにおんねん問題」に悩まされているようです。

とりあえずTikTokとインスタとX(故Twitter)やっときゃどれか刺さるだろ、という具合にSNS展開しているところも多いようです。

動画展開もTikTok、YouTube主軸となっているようですが、その理由は明白で、コメントや「いいね」をつけているアイコンのプロフを見ると、「たぶん10代ですよね」というファンたちが目立つからです。

この世代は炎上リスクなどのセキュリティ教育が行き届いており、すぐにやらかすインターネット老人会より失敗の少ない運用をしつけられています。
その中には、おそらく学校や親に内緒でアカウントを取得している人たちがいます。

彼らは個人を特定されないスキルこそ身につけているものの、試験中をアピールしたり、受験について悩みを綴ったりと、それなりに年齢が把握できる程度に足跡は残しています。

そこで企業側としては「高校生捕捉ぅ〜♪」という具合に、TikTokやYouTubeを「Z世代の棲息地はここだ!」と断定してしまうわけです。

逆に言えば、何の痕跡も残らないニコニコは、それゆえに、Z世代ハンターの企業から遠ざけられる可能性があるわけです。

ただZ世代、ボカロネイティブが「みんな承認欲求を望んでる」「みんなアイコン晒してコメントつけたがってる」などと決めつけられるほど単純なもんじゃないのです。
ニコニコを楽しんでいるローティーンの存在だって想定しとくべきなのです。

そう考えるバブル入社組の管理職が「お前ら全員ユーノスロードスター乗ってたろ」「お前ら全員クリスマスはイタ飯とラブホだろ」「お前ら全員彼女にオープンハート買っただろ」「お前ら全員パーティサークルに入部してたろ」「お前ら全員成人前に童貞捨てたろ」と決めつけられて憤慨するのと同じことです畜生め、畜生め。

だから結局のところ、拡散のために使うポータルはどれかひとつに限らず、あまねく展開していくしかないのかなと思います。

ま、僕もニコニコ育ちなので、できるなら新しいコンテンツは掲載しといてくれよと思うんですけどね。

ラジオ局勤務の赤味噌原理主義者。シンセ 、テルミン 、特撮フィギュアなど、先入観たっぷりのバカ丸出しレビューを投下してます。