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シンセサイザー界隈

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【リンク集】Rolandリズムマシンエピソード

【リンク集】Rolandリズムマシンエピソード

RolandのTR-6Sにすっかりのめり込んでおります。

ステッププレイやらフィルインやらランダムパターンやらサブステップやらと、パターン再生だけでもかなり自由に遊べているのですが、やはりACBによるビンテージ機音源は、改めて素晴らしいなと思います。

前回書いたように、これまでTR/CRシリーズにはさほど愛のなかった拙者。

例えば808のクラップやカウベルは90年代に使われ過ぎて(おそらくサ

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大遅刻!やっとRoland TRシリーズの良さを知るの巻。

大遅刻!やっとRoland TRシリーズの良さを知るの巻。

もはやRoland箱推しとも言っていいアタクシですが、ひとつどうしても乗れないものがありました。
それが同社のリズムマシンであるTRシリーズです。

元祖TR-808(の試作品)がYMOの武道館ライブ(1980年末)や、超名作アルバム『BGM』『テクノデリック』(ともに1981年)に使用されたことは知ってましたし、後継機のTR-909が細野晴臣さんの、これまた超傑作アルバム『S-F-X』(1984

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Roland SYSTEM-1のハナシ

Roland SYSTEM-1のハナシ

2014年3月、RolandのAIRAシリーズが発表されました。
もう10年経つんだなあ。

当時の状況としては、日本3大メーカーの一角KORGが、5千円程度で買えるモノフォニック・アナログシンセmonotron(2010年)を皮切りに、リズム音源+シーケンサー搭載のアナログ・グルーヴボックスmonotribe(2011年)を発表、さらにMS-20をミニサイズで完全復刻させ(2013年)、話題を独

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Roland GALAXIASをS-1で鳴らす。

Roland GALAXIASをS-1で鳴らす。

もうタイトルが全てですけどね。
特に深い考察とかありませんので念のため。

僕がPCでDAWを本格的に使い始めたのは3年前、51歳の時。
親父の享年と同じですよ。
とにかく無類の面倒くさがりで、寝ながら操作できないとダメなんですね。

15年ほど前まで、音楽制作のメイン機種はKORGのオールインワンシンセTRITONでした。
制作部に異動して、生活リズムが不規則になつてからは、ゴロ寝で使えるニンテ

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シンセ歴42年目で知ったHPFの魅力

シンセ歴42年目で知ったHPFの魅力

シンセサイザーを始めて42年目に突入してしまいました。ぎゃあ。

実は最近になって、ようやくHPF(ハイパスフィルター)というパラメータの面白さを知ったので、恥を忍びつつシンセ遍歴とともに顛末を書き殴ってみます。

Roland SH-101

アナログシンセの特徴としてよく語られる、「ミヨミヨ」とか「ビヨーン」などの擬音で表現されるサウンドは、たいてい低周波を通して高周波を削るLPF(ローパスフ

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Roland S-1を改めて讃える

Roland S-1を改めて讃える

今年買ってよかったモノとして、Roland SH-4dに並ぶ同社のS-1を再レビューします。

シンセ界隈では、新しく買った機材をMNG(My New Gear)とか言うらしいですけど、初めてこの表記を見た時「マ⚫️ゲ」と読んでしまったので、僕は使いません。

それはさておきGAIA 2といい、ソフトウェア・プラットフォームのGALAXIASといい、今年のRolandはいろいろ仕掛けてくれました。

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欲しかったのはアナログ音源じゃなかった。

欲しかったのはアナログ音源じゃなかった。

最近も書いてますけど、RolandのPC音源プラットフォームGALAXIASを、ハードウェアのSH-4dで鳴らすのに夢中です。

で、ZENOLOGYで作った音をエクスポートしようと思って、半年ぶりにMC-101を起動させてみたんですね。

それでTone Partial Editor機能で、フィルターを弄ってたんですけど、久々に本体にヘッドフォンぶっ刺してたら、思ってたよりいい音することに気づか

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Roland GALAXIAS はじめました(2024/5追記)

Roland GALAXIAS はじめました(2024/5追記)

先日唐突に発表されたRoland GALAXIAS。

これまでRolandが積み上げてきたプラグインシンセのターミナルとなるプラットフォームでもあり、かなり気になるものでした。

まずはお試し

ここにも書いたように、現在楽しんでいるSH-4dやS-1などのハードウェアと連携できればいいな、と思っていました。

が、ネックは、ダウンロード条件となるサブスクリプション・サービス”Roland Cl

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Roland、ついに銀河に発つ?

Roland、ついに銀河に発つ?

11月15日、Rolandから新たなソフトウェア「GALAXIAS」がリリースされました。
いや、最初公式のX見た時、またハードウェアかと思ってドキドキしちゃった。

この10年でACBやZen-Coreという共通音源を開発し、ハード/ソフトで過去の名機を復刻させてきたRoland。
そのソフトウェアシンセの集大成となるのがこの「GALAXIAS」のようです。

この「GALAXIAS」は最大4つ

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Roland SH-4dを改めてレビューしてみる

Roland SH-4dを改めてレビューしてみる

今年も残り2ヶ月ということで、ベストバイ商品等を改めてレビューしようと思いたった次第です。

今回は5月に入手した、Rolandのシンセサイザーというかなんというか、SH-4dでございます。
なんでこんなにあやふやなんだぜ。

在庫不足

今年2月、唐突に発表されてその筋の好事家から「うおおおお」的なリアクションが集まったこのシンセ。

ところが不思議なことに、3月10日の発売直後にあまりレビュー

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今回のボカコレ投稿曲ではSH-4dが大活躍(追記あり)

今回のボカコレ投稿曲ではSH-4dが大活躍(追記あり)

8月4日から7日、ニコニコのボカロ楽曲投稿祭『ボカコレ2023夏』が開催されます。

これまでは4月頃の「春」と10月頃の「秋」の開催でしたが、今年は「春」が3月に繰り上がり、「秋」が「夏」に変わりました。

僕の担当番組『RADIO MIKU』では、『ボカコレ2021秋』からメディアパートナーとして、告知やランクイン楽曲の紹介をお手伝いしています。
同時に、番組で制作した楽曲を投稿しています。

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どうして日本の電子楽器界隈は踏ん張れるのか。

どうして日本の電子楽器界隈は踏ん張れるのか。

ツイッターで知ったんですが、シンセサイザーの老舗メーカーMoog(モーグ)が、アメリカのInMusic社に買収されたようです。

InMusic社はAlesisを手始めに、M-AudioなどDTM界隈でおなじみのブランドを手中に収め、日本発祥のAKAI professionalやDenon DJなども吸収しています。

海外老舗シンセメーカーの苦境

またポリフォニック・シンセ”Prophet”シ

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Roland S-1はやっぱいい。めちゃくちゃいい。

Roland S-1はやっぱいい。めちゃくちゃいい。

最近Rolandの勢いにはただただ唸らされます。

こどもからの夢だった「アナログっぽいノブやスライダーまみれのオールインワンシンセが欲しい」という夢をSH-4dで叶えられました。

最初の女は忘れない

SH-4dで「これで5年は戦える」と満足したところへ、”追い5年”されてしまったようなAIRA Compact S-1。
今度は「手軽に持ち運べる本格派シンセが欲しい」という、もうひとつの夢が叶

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Roland SH-101のハナシ(2024/3追記)

Roland SH-101のハナシ(2024/3追記)

SH-101は、ローランドが1982年の秋に発売したアナログシンセサイザーで、当時中学1年生だった僕が最初に所有したシンセでもあります。

日本においてシンセサイザーという楽器がティーンにまで普及したきっかけは、間違いなく1980年のYMOブームでしょう。うわ、40年も前か。

肩にかからない程度の長髪が許されていた中高生であれば、ちょいと刈りあげ、もみあげを落としたテクノカットを気取り、文化祭の

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