SaaS支援組織立ち上げの舞台裏とイマ |アカウントプランナーの素顔 #1
SaaS Growth Partnersで働くアカウントプランナーの素顔に迫るインタビュー企画(#アカウントプランナーの素顔)。
第一弾はSaaS Growth Partners マネージャーの小松知志に話を聞きました。
約12年にわたってBtoB Webマーケティングに携わってきた小松。2022年4月にBtoB SaaSのクライアントを専門的に支援する「SaaS Growth Partners」を立ち上げるまでの背景やSaaS企業のWebマーケティング課題について語ります!
SaaS Growth Partnersを立ち上げた理由
―そもそも、SaaS Growth Partnersを立ち上げた理由は?
メディックスでは、20年以上に渡ってBtoBのクライアントに対してデジタルマーケティングの伴走支援を行ってきました。
しかし、BtoBと一口に言っても、例えばIT業界ではベンダー・ディストリビューター・SIerなど、それぞれ異なるビジネスや組織の成り立ちをしています。
私たちは業界理解や顧客理解を非常に重要視しているが故に、かねてよりBtoBの中でも業種やカテゴリを分けて、高い専門性を保持する組織を構築していくことは長く構想として持っていました。
コロナ禍という特殊な状況下で、企業が業務サービスのデジタル化を推進したこともあり、BtoB企業の中でもSaaSベンダーからマーケティングに関するご相談をいただく機会が増えました。
一方、実際に支援を行う中で、俯瞰的な視点からSaaSベンダーが行っているマーケティング活動を見ると、共通の課題が見受けられました。
こうしたSaaS企業の課題を解決するにあたって、より充実した支援を行っていきたいという考えから、SaaS企業に特化した専門組織を立ち上げました。
現状のSaaS Webマーケティングの課題
―SaaS企業とやり取りしている中で、現状のSaaS Webマーケティングの課題は何ですか?
BtoB企業全体的にある課題として、「本質的な成果」にまだ向き合えていない状況があると思っています。運用型広告を中心としたデジタルマーケティングの現場では、「コンバージョン数の最大化」や「CPAの最適化」といった、あくまで広告の効果をどう改善していくかに目が行きがちで、マーケティング投資が「どれだけ事業に貢献しているか」という視点が抜けてしまっているケースが多くあります。
参入プレイヤーが増えてくるSaaS市場においては、まだプレイヤーが少ない市場でも今後レッドオーシャンになっていくことが考えられます。
そうした状況において、広告の成果のみに囚われてしまうことは危険だと考えています。
また、直近クライアントと会話をしていてると、「利益確保」を目的にマーケティング投資を縮小するケースも出てきています。
私は投資の専門家ではありませんので詳細の説明は省きますが、
「Rule of 40%」と言われるように、今までの売上成長率だけではなく、利益率を重視するSaaS企業が多くなっていると感じます。
そうなると、商談見込みの高い手堅い施策への投資(運用型広告の場合、ブランドワードなどの指名層を中心とした施策など)が選択されやすくなりますが、将来的な見込み客を失うことにもつながりかねません。
そうならないためにも、正しく成果を把握したうえで、戦略デザインをしていく必要があると感じています。少しセールスっぽくなってしまい恐縮ですが、弊社はその課題解決の一助として、「マーケティングデータとセールスデータの連携」を提供しています。
データ連携によって「ある商談がどのマーケティング活動から創出されたのか」を把握することができますので、根拠に基づくマーケティング投資が可能になります。
SaaS Growth PartnersがSaaS企業に価値提供できること
「大切にしていること」とも少し重複するんですけど、クライアントのビジネス成長に寄り添うということ、本当の意味で事業成長に貢献するマーケティング活動を意識するということを大事にしています。
そのため、クライアントとの本質的なビジネス理解を大切にして、重要なKPI・KGIを見極めて伴走支援していくことは、このチームが価値提供できるポイントなのかなと思います。
また、多くの企業が採用している「The model」型の組織は対立構造が生まれやすい組織だと考えています。
例えば、インサイドセールスが目標を達成できないとき、「マーケティングのリードの質がイマイチだ」と考えることはよくあるケースかと思いますし、同じような問題はカスタマーサクセスとPdMにも言えることではないでしょうか。
事業の成長には組織間の垣根をどう超えて協力しあえるかが、重要だと考えています。先ほどお話した「伴走支援」では、第三者として部門間でのKPI整理や施策実行まで携わることが可能です。
私たちは世間一般では「広告屋」ですが、クライアント企業と一緒に、マーケティング領域に留まらない幅広い視点で、事業成長に貢献できる伴走支援をしていきたいと考えています。
SaaS Growth Partnersの強み
―SaaS Growth Partnersが一番強いところってなにかありますか?
そうですね。SaaSビジネスの成長フェーズにあわせた専門的且つ包括的な支援ができるとことが強みだと思っています。
SaaS企業を支援する広告代理店は数社ありますが、我々のように、デジタルマーケティング全ての領域を支援する会社は少ないと認識しています。なので、デジタルマーケティング全体を一気通貫で対応できる部分は強みだと考えています。
―逆に、まだまだ足りていないとこ、今後伸ばしていきたいところってどこですか?
カスタマーサクセス部門向けのソリューション展開を現在進めています。
SaaSやサブスクリプションビジネスにおいて、「LTVの向上」は避けて通れない領域で、この分野での価値提供はもっと加速していきたいという思いがあります。私たちはこの領域ではまだ新規プレイヤーなので、しっかりと取り組んでいきたいと思っています。
最後に、仕事をする上で意識していること
クライアントともメンバーともそうですが、信頼関係の構築を大事にしています。私は横浜市出身で、物心ついたときから横浜ベイスターズ(当時)ファンでした。「推し活」なんて言われますが、私は生まれてこの方、30年近くベイスターズを推し続けています。笑
もうしばらく優勝からは遠ざかっていますが、98年当時のチームのように、選手の自主性を尊重し、実現したい世界、目標に向かって突き進む個性溢れるチームにしたいと思っています。(マシンガン打線ってやつですね!)
メンバーと密にコミュニケーションを取りながら、クライアントの成果に向き合って仕事をしていきたいと思います。
最後までお読み頂きありがとうございました!