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ドボジョ

測量士試験に受かった。初受験で。
過去問に比べて今年めちゃくちゃ難しかったよな!??!?って思ってたら案の定合格率10.3%でウケました。私偉すぎ。
あ〜〜〜めちゃくちゃ嬉しい〜〜〜
今なら親と友達が死ぬ以外のことなら笑って済ましちゃう〜〜〜
っていう気持ちで1日を終えたところなんですけど。
このめちゃくちゃ嬉しい〜〜〜の中には結構深い思い出が色々込められているのよね。

今までの人生、受験を含めても学生時代から試験というものに落ちたのは英検準二級の面接で手を洗っている男の子の絵を説明するときにどうしてもsoapが思い出せずに落ちたその一回だけだったし、いつもなんか得体の知れない『まあわたしなら大丈夫っしょ』みたいな自信で自分のポンコツさを誤魔化してきたから、今回の一件も試験のことだけを考えればそんなに特別な成功体験ってわけではないんだよね。
トータル300時間くらい勉強したけど、俗にいう”頭の良い人間”にとってはそんなに難しい試験でもないんだと思うし。多分。


そんでまあ、本題に入るんだけど。

田舎の会社ってのはさ、2chかTwitterに流れてくるヤバおじさん撃退漫画にしか存在しないような男尊女卑が当たり前に残ってるのよ。

「トイレ掃除は女の仕事だろ!スーツ着てる男性陣にやらせるつもりか!」って喚く役員もいるし、「毎日女の子にお茶を持ってきてもらって顔が見たい(でもお茶は飲まないから窓から捨てる)」みたいなおじいちゃんもいるのよ、この令和の世界に。顔見たいだけならいつでも見せてやるからお茶はコンビニで買ってこいよ。

初めての社会経験が東京の大手だったのもあって最初は本当に現実に…こんなヤバおじが…蔓延っているので…?ってなっちゃったよ。
まあ会社によっては都会にもまだまだ蔓延ってるのかもしれないけど。

とにかく女は早く結婚して子供を産むのが1番幸せなんだから、仕事に打ち込む必要はない!(だから雇用形態は雑だし給料は安くていい)みたいなのが本当に当たり前になってんの。

まあ女に生まれちゃった以上そんな環境を生きていくしかないんだけど、特に1つ前の会社に転職したとき採用担当の管理部長に言われた一言が私にはかなり衝撃的でさ。

「女性社員は資格とか取る必要はないから」

エッ⁉️⁉️⁉️
そんなことある⁉️⁉️⁉️
ウケるね⁉️⁉️⁉️

ウケるしかなかったわ。頭湧いてんのか?のアt…くらいまでは出ちゃってたかもしれないけど。

まあそれでもそのさらに前の会社から比べれば環境も給料も良くなることだらけだったしお世話になった人からの紹介だったから受け入れたんだけどさ。

それから5年くらい働いて、結局資格というものに触れることもなかったし、一生”””助手”””で居続けることが確定している未来にも嫌気がさしてきたわけ。

そこで「なにが女は資格いらないや!関係ないやろ!!女の主任技術者がそんなにおかしいんか!?ああ!?結婚しなかったら幸せじゃないってどこのものさし?もしかしてセリアとかに売ってる???一生男と同等に働きたい女がいるのが令和になってもまだわからんのか!??!!?!資格試験の金出せや!!!!!!!」って歯向かえるバイタリティを持っている人間だったらまた違う未来があったのかもしれないけどね。

だってもう若くないし…
長いものに巻かれるの楽だし…
実家の脛おいしいから生活には困らないし…


そんなこんなでなんとなーく脳が死んでいく感覚と共に日常を過ごしていたときに、今の会社にいた先輩に救われたんだよね。
「ウチにこない?」って。

前の前の会社で一緒に働いていた人で、本当に絵に描いたような”出来る人”でさ。
私のことを嘘みたいに買ってくれててさ。

ちょうど人手不足だったときに直々に「一緒に働きたい優秀な人がいます!」って部長に言ってくれて、そっからはあれよあれよ。

部長との面談は近所のおしゃれな洋食屋さんでハンバーグ食べながらだったし、役員面接は副本部長のいきつけの喫茶店で紅茶飲みながらウフフ…オホホ…って感じだったし、私の髪の毛半分以上灰色だったし、人生ってもしかしてヌルゲー…?

んで、元々設計関係にいたもんで測量なんか電子成果の作り方くらいしか知らないしもちろん現場も未経験なただの三十路の女を歓迎してくれたわけ。

あったけえ…あったけえよ…


そんなこんなで測量を仕事にしてから早くも2年経ちまして。

入社したときに、1年目に測量士補を取って2年目に測量士取れば完璧だねって話になって、今日に至るわけです。まあ士補はヌルゲ〜のただのおまけなんで割とどうでもいいんだけど。

つまり私にとって今回受かった測量士ってのはさ、
田舎に帰ってきてからもなんとか技術者として生き続けてきて、初めて”一人前”と認めてもらえる資格だったんだよね。

もちろん技術力も知識も赤ちゃんレベルなんでまだまだ実務での一人前は程遠いんだけどね。マジで現場ではただのポンコツ。観測の合間にアリの巣とか探してるし。ごめんって。

まあでもとにかく性別関係なく1人の技術者として戦っていける最初の武器を手に入れたような感覚がさ、たまらなく嬉しくてさ。

現状に流されて楽でぬるい何も得られない人生を捨てて、大変だけど前へ進む選択肢を選んで本当に良かったなあって心から思ったよ。

20代の時からもっとがんがん勉強して資格取りまくっときゃよかった〜!って後悔の気持ちもまあ割とあるけどね。30代の脳みそマジで覚え悪いから。みんな覚悟して歳とりなね。

そんな感じで私にとっては大きな一歩だったんだよって話

最終的に技術士合格っていうでっかい夢を叶えるその日まで、頑張ってくれよな、未来の自分。


とりあえず、次はRCCMだ!


以上、土木系女子略してドボジョ(公式呼びなのに語感が終わっている)の戯言でした。さようなら。

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