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セブンリッチには人に点数をつける文化がある!?評価基準を生み出した人にリアルな裏側を聞いてみた

企業理念、ミッション・ビジョン・バリューなど、「目指すべき姿」を掲げる会社は多いもの。セブンリッチにも一人ひとりが目標とする「行動指針」が存在し、行動指針を基準に点数付けがされているのだとか。

でもなんとなく、自分が誰かに「点数を付けられる」のって嫌じゃないですか?メンバーは、そこに対しての抵抗感はないのでしょうか?今回は、入社4ヶ月の新参者りほまるが、セブンリッチのマネージャー市澤さんにツッコんできました!

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話し手:市澤(左)。セブンリッチマネージャー。
聞き手:りほまる(右)。セブンリッチグループ広報支援事業部編集者。

行動指針を怖がる人は、いまのところいない。

りほまる:早速ですが、今回の記事テーマは「行動指針」です。入社した直後に行動指針の存在を知ったのですが、聞くところによるとセブンリッチでは、行動指針の5項目に則った振る舞いが求められるとか……?

市澤:そうです。行動指針では、リーダーシップ・他者への貢献・プロフェッショナルスキル・クライアントリレーション・オリジナリティの5つの大項目を定めています。各項目10点、合計50点満点になるように作られていて、行動指針をもとに各人の行動に点数がつけられます

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▲「人に点数をつける」と真っすぐな目で言ってくる。本当に……?

りほまる:新参者として正直にお伝えすると、自分に点数がつくってちょっとビビってしまうのですが。

市澤:行動指針ができて1年経ちますが、いまのところ「怖い」とか「嫌だ」みたいな声は聞かないなぁ。怖いって思うのは、もしかしてりほまるさんが行動指針を作った経緯や意図を知らないからかもしれないですね。

りほまる:行動指針を作った意図?

市澤:そうそう。そもそもこの行動指針、評価や査定に使うことだけを目的として作ったわけじゃないんですよ。

りほまる:本当ですか?では、なんのために?

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▲疑いのまなざし

市澤:もともとセブンリッチでは「いい人」という言葉がとても大切にされてきたんですよね。自社のメンバーが「いい人」なのはもちろん、お客さんも、新しく採用する人も「いい人」だけ。そこにとてもこだわってきた会社です。

会社の規模が小さいうちは肌感覚で認識が取れていました。ただ、会社が大きくなって新しい人がどんどん入ってくるフェーズになったときに、その基準が人によってバラバラで、「いい人って何?」となってしまうことが増えて。行動指針を作ることで、セブンリッチが考える「いい人」とはどんな人なのかというのが言語化されて、共通認識ができる。そういうねらいでできたのが行動指針だったんです。

りほまる:なるほど。

市澤:実をいうと、この行動指針もまだまだ制作の過程だと思っていて、さっき話した「行動指針をベースにした点数付け」も運用フェーズには乗っていないんです。

りほまる:えっ、そうなんですか?

市澤:何にでも言えることですが、組織の中心にいるメンバーだけが作ったものを浸透させていくのってやっぱり難しいし、メンバー間の認識を揃えることも大切ですよね。

たとえば「リーダーシップ」という大項目のうち、「自分視点にとらわれず、相手の視点に立って判断することができ、他者の行動に影響を与えられる」という小項目をクリアできれば4点になります。ですが、他人の言動がどのように変われば「他人の行動に影響を与えられる」ことになるのかは人によって認識が異なりますよね。

そのため今は、どこまでできていればそれが「達成されていることになるのか」の定義や基準を会社内で統一している段階です。

10段階中2でも「良い評価」

りほまる:まだ本格的な運用フェーズではなく、基準を統一している過程なんですね。ちなみに基準の統一はどのように行われているんですか?

市澤:各メンバーに、「誰のこの行動は、行動指針のこの項目の何点に当てはまる」というのをスプレッドシートに具体的に書き出してもらっています。そのシートをもとにコアメンバーが週次で話をして、少しずつ基準を明確にしていっています。

りほまる:へ~。”えらい人"が決めた基準がそのまま当てはめられるのではなく、会社全体で定義を決めていったり、アップデートしていったりすると、自分事にできそうな感じはしますね。シートにはどんな風に書き出していくんですか?

市澤:実際のシートをお見せしますね。

行動指針002

りほまる:お~すごい。実際に近くで仕事をしている人同士でないとわからないような内容がいっぱい記載されていますね。ん…?この3行目の「リーダーシップ」のところ、褒めるような内容が書いてあるのにたった2点なんですか?

市澤:そうです。たとえば通知表で10段階中の2だとすると、その科目って「不得意科目」にあたるじゃないですか。でもこの行動指針の場合は、0点の場合が通知表で言う3にあたります。端的に言うと、2だったとしても「優れている」という評価なんです。誰かに気づいてもらえるような行動を取れている、それだけですごいことですから。

りほまる:言われてみればたしかにそうですね。人に認知されるような良い行いができているだけで素晴らしいこと。人に点数がつけられると聞いてビビってましたが、加点方式のような考え方で、かつ「2点でも良い評価」なのだとすると、特に怖がることも無いような気がしてきました。

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▲「正しく知れば怖くなくなる」のは世の常。表情にも余裕が出てきた

りほまる:ちょっと面白いことも書いてありますよね。これなんて「〇〇さんの面白さには敵わない」とか、「ダイエット企画を有言実行」とか……。どういうことですか?

行動指針001

市澤:行動指針のシートに書かれるのは、業務に関わることだけではありません。たとえば1行目に書いてある「オリジナリティ」は、ビジネス上のものだけでなくてもOK。このメンバーの場合は「面白さ」が評価されていますが、なんらかの分野で100人のうち1人だとか、何かについてものすごく詳しいとか、そういうものでもいいんです。

このシートができたことで、関わる人の良いところを積極的に見つけようという雰囲気が醸成されてたように思います。また、良いところを見つけるときに特に行動指針の5つの項目に注目しよう、という各々の気持ちも強くなってきているように感じますね。

50点満点は誰もいない。まずは全員が各項目で4点、合計20点を目指す。

りほまる:加点方式なのは嬉しいですが、正直「これができていても2点なんだ」と感じる部分もあります。50点満点の人って、社内に存在しているんですか?

市澤:うーん…いない。項目別で見ても、10点満点を取れている人はいないかな。社長の服部さんも、8、8、8って感じだし……。

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▲記憶をたどるも、10点を取れている人はいないらしい

りほまる:いない?それで大丈夫なんですか……?

市澤:僕らの行動指針で10点を取るのは、かなり難易度が高いです。でも、それは大前提としてすべてのメンバーに話しています。「服部さんでも全部8。それくらい、”成長”というのは大変なことで、だからこそ頑張りがいがあるんだよ」と。逆に言うと、今1とか2だからとしょげる必要もないんですよね。

それより大事なことは、今1とか2かもしれないけど、自分の目標に向けてメンバーとメンターで一緒に考えて日々の行動を変えていくこと

りほまる:なるほど。最初は1でも2でもいいと言われると、卑屈にならずに純粋に「高い得点を取れるように頑張ろう」と思えそうですね。10点は究極の理想だとは思うのですが、現実的にメンバーの皆さんは何点になることを目指しているんですか?

市澤:もちろん得意な項目では最終的には10点をとってほしいと思っています。ファーストステップとして目指してほしいのは、すべての項目でバランスよく4点です。

りほまる:ちなみに行動指針は、採用時の基準にもなっている?

市澤:はい。行動指針は僕らがこうありたいと思う姿を示したものなので、採用時にも、行動指針の内容と求職者の持っている要素を照らし合わせています。より具体的に言うと、4点の素養がある人を採用していきたいと考えています。

りほまる:採用段階で全部4点であることは、なかなか難しそうな感じがしますが…。

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市澤:ここまでお話してきた通り、はじめはみんな1〜2点。だから、面接時にすべてが4点というのは必須条件ではありません。ただ、「この人は4点になれそうだ」という状態ではあってほしいです。特に「リーダーシップ」は行動指針の中でもぼくらがもっとも大事にしているものなので、面接時にもそこをお聞きすることが多いです。

りほまる:なぜですか?

市澤:受け身ではなく、自責で思考して行動できる。セブンリッチではその姿勢をとても大切にしているからです。というのも、多くの物事って、スキルはなくてもリーダーシップを持って自分事としてとらえて立ち向かっていけば、何かしら解決の糸口が見つかるものだと思うんですよ。

そして、リーダーシップがある人には必ずフォロワーシップもある。状況に合わせた振る舞いができるから、リーダーシップを持った人が集まったチームは強いんです。今後の採用では、行動指針と照らし合わせながら、リーダーシップが4点に近い人を積極的に採用していく予定です。

具体例を増やしながら運用フェーズへ

りほまる:今後、行動指針を社内でどのように使っていきたい、どのようにブラッシュアップしていきたいといった思いはありますか?

市澤:メンバーの行動が行動指針の何点に当たるかをシートに書き出す、という文化はしっかりと定着し、具体例も増えてきました。みんなも「これができたら行動指針においては何点だ」というイメージが少しずつ湧くようになってきたんじゃないかな。

目下の目標は、期の目標設定をするときに「今期はこの項目を4点にしたいです」と使ってもらえるようにすること。引き続き具体例を増やしながら運用フェーズに乗せ、採用や面談でも使えるようにブラッシュアップしていきます!

りほまる:わたしも改めて、行動指針を意識しながら自分の姿勢を振り返ってみます。本日はありがとうございました!


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