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「対峙力」は相手との対峙のみならず。

寺田有希さん著の「対峙力 誰にでも堂々と振る舞えるコミュニケーション術」という本を読みました。今回はその読書感想文です。いつものように気になったフレーズを中心に展開していきます。

アドリブはアドリブじゃない

著者の寺田さんが出ている動画をみていると非常に自然で、とても台本があるようには思えないのですが、きちんと手元に資料があり進行をされているのが印象的です。雑談というわけでもなく、きちんと「進行」されているのは台本やアドリブではなく、「段取りがうまいんだろうな」と思ったら、そうでした。寺田さんはチェックリストとして書籍内で紹介されていましたが、この段取りという準備に時間をかけているから現場でハンドリングができるんだろうなと感じました。

場を読む作業と相手を知る作業

「ドラゴンボールを知らない」という驚きもありましたが、これは同じくいつも僕自身も考えていることですね。これに時間をさくことができない現場は正直苦手です。特にオンラインでコミュニケーションをとるような時代になってこの時間が少なくなってきたようにも思います。

雑談だけではありませんが、場と相手をサーチする力は本当に必要だと思います。

相手の戦闘力を判定して、戦い方を変えていくこと

とも表現されていましたが、これはかなり高度。だって戦い方を複数持たなくてはなりません。場数がものをいうものになりますが、しかしこの能力を持っていくことがコミュニケーションにおいては必要に思いますね。

懐に入るとか、接しやすいとかいう言葉にはこういう概念が入っていると思います。もしかしたら、これを「あの人は人によって対応を変える」とも捉える人もいるかもしれませんが、後半に書かれている「自分自身との対峙」の箇所に、その答えが書いてあるように感じました。

「とにかく笑顔でいるべし」

つまり、幹はしっかりしておき、枝葉でのバリエーションをたくさん持っているということ。さすれば、大きく美しい木として存在できるということかな・・なんて思いました。

話の切れ目

文の切れ目ではなく話の切れ目を・・・ということですが、これはさらっとできるものではなく、まず前提として「話をきちんと聞く」という力が必要になりますね。しかも聞くだけでなく、理解するという能力も同居させないといけません。

勝手な印象ですが、寺田さんはこの力がすごく長けていると思います。それは実際の能力と同時に佇まいや振る舞いや演出がうまくかけ合わさっていて・・だから多くの人が心地よいのだと思います。

ついつい、自分のターンに持ってきたくなって割り込み口を探してしまいますが、割り込み口はあくまで話の切れ目ということ。自戒を込めて・・・

自分の戦闘力の開示

ここのポイントは、弱点の開示という視点の戦闘力の開示です。これはかなり勇気のいることですね。でも実際これをすると下手なことにならないことも知っています。

僕らはどちらかというと「戦闘力の開示」というものは、自身の凄さをアピールするときに使うのではないでしょうか?しかし、この書籍の中で書かれていることは真逆です。

僕らはいつの頃からか「知らない」ということを恥や劣勢といった感覚を覚えるものとして捉えていますが、もともと何もしらないガキだったのです。その状態から「教えて」ということでレベルを少しずつあげていっているのですから、「知らない」は伸び代と捉えた方がいいですね。

すごい人たちは自分の弱点を自覚

と書籍内にありましたが、まず前提としてすごい人は自分自身をすごいと思っていないという現象があるように思います。なぜなら弱点を自覚してるから。(同じこと言ってますね笑)

すごいかすごくないかは他人が判断するものであり、自分自身の伸び代を感じたいのなら遠慮なく戦闘力を開示して鍛えてもらいましょう。

Will・Can・Mustとの向き合い方

この部分。感想というよりは再認識という気づきが多い箇所でした。この3つの意味については、以前知っていたものではあるものの、「忘れていた」というのが本音です。

この3つについては改めて自分の中に置くものとしてキーワード記載をしておきます。

自分自身との対峙

結びで使われていた言葉ですが、寺田さんを生み出した言葉のように感じました。本のタイトル「対峙力」だと相手とのコミュニケーションという文脈での話にように感じますが、自分自身とのと対峙、自分自身とのコミュニケーションを思う書籍であったように思います。

多くの人の励みになる本じゃないかと思います。言葉の選び方もご自身の説明についてもとても読みやすいわかりやすいものになっています。何人か読ませたい後輩がいますので、推薦図書として案内しようと思います。

PS
今はなかなかできないイベントですが、何か大きなものが開催される時、生でそのヨウスをみてみたいなと、お招きしたいなと思うような書籍でした。



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