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ATMを最もやさしいデジタルチャネルにしたい  ~Series ともに創る 共創がもたらすイノベーションの最前線~

セブン銀行は「お客さまの『あったらいいな』を超えて、日常の未来を生みだし続ける。」をパーパスに掲げ、革新的なサービスを次々と打ち出してきた。そんな同社の最前線の取り組みに迫るシリーズ企画。2024年3月にセブン銀行の「ATM窓口」サービスの導入を開始する沖縄銀行の髙良茂氏にご登場いただき、セブン銀行の深澤孝治氏と導入の背景や今後の展望などについて語り合った。

※日経ビジネス2024年1月19日発売号に掲載
※日経ビジネス電子版 2024年1月19日~2月15日まで掲載
※所属、役職は取材日(2023年11月)時点のものです


窓口業務を代替する「ATM窓口」
時間や場所を気にせず手続き可能

深澤 沖縄銀行さんがセブン銀行とのATM提携をスタートしたのは、2014年でした。それ以来、沖縄銀行さんのキャッシュカードをお持ちのお客さまは「引き出し」「預け入れ」「残高照会」のサービスを当行のATMで行えるようになりました。

髙良 当時は沖縄県内にセブン‐イレブンが進出していない時期で県内はモノレール駅や空港等のみでの展開でしたが、県外のセブン‐イレブンを始めとする商業施設や駅などに設置してあるセブン銀行ATMで、当行のお客さまがお金を引き出せるようになったのは画期的でした。当行の県外支店は東京に一店舗あるだけなので、県外に住んでいる方や旅行で県外に行く方にとっては、特にメリットが大きかったと思います。また2019年7月より県内でセブン‐イレブンの出店がスタートしました。セブン‐イレブン店舗にはセブン銀行ATMが設置されているので、県内にいらっしゃるお客さまにとってもセブン銀行ATMがより身近な存在となってきました。そして現在、県内のセブン銀行ATMは新型ATM(第4世代ATM)への入れ替えが進んでおり、2024年3月からはいよいよ新型ATMを活用した新サービス「ATM窓口」が始まるため、お客さまの利便性がさらに向上すると期待しています。

深澤「ATM窓口」サービスは、当行の新型ATM(第4世代ATM)上でさまざまな手続きや認証を可能にする「+Connect(プラスコネクト)」の中心となるサービスで、その名の通り、銀行の窓口サービスを代替するものです。沖縄銀行さんに口座をお持ちの方であれば、これまで主に窓口で行っていた手続きが、セブン銀行の新型ATM(第4世代ATM)で窓口が空いてない休日や時間外であっても行えるようになります。

髙良 具体的には、住所・電話番号変更と在留期限の更新手続きが窓口に来なくても実現します。県外へ移住していたり、銀行の営業時間に来店できないなど、さまざまな理由で各種手続きが困難だったお客さまに対してアプローチできる非対面チャネルという位置づけです。また、日英表記に対応しているので日本語でのコミュニケーションが困難な外国人のお客さまにとってもスムーズな事務手続きが可能な点にも大変魅力を感じています。

深澤 すでに「ATM窓口」を導入した銀行のお客さまからは、「コンビニなどの生活の導線上で手続きできるのは便利」「操作も簡単、2~3分で手続きが完了した」といった好意的な反応が寄せられています。

髙良 それは楽しみですね。当行が2022年と2023年に行った実証実験でも、同様のお声を数多くのお客さまからいただき、サービス導入を決断しました。実証実験では、沖縄県内にまだ設置されていなかった新型ATMを、本店営業部、北谷支店、名護大宮支店の3店舗に置いていただいたことで、営業店の課題やお客さまの反応を直接確認できるいい機会になりました。

深澤 私たちも御行とご一緒できたことで「ATM窓口」のサービス内容が充実しました。例えば、在留期限の更新は、沖縄県の地域特性や課題を共有したことで生まれましたので、実際のサービスとしてまもなくお客さまに提供できることをうれしく思います。

髙良 「ATM窓口」は、口座をお持ちのお客さまだけでなく、営業店にも多くのメリットをもたらすと期待しています。というのも、当行では窓口業務が忙しい時には、外回りや融資の担当者も窓口業務の応援に回ることが多くあります。「ATM窓口」を使うお客さまが増えれば、窓口の事務負担が軽減され、それがより多くのお客さまとの接点を増やすことにつながります。その結果、私たちの本来のあるべき姿である地域に密着した上質なサービスの提供が可能になると考えています。


顧客に応じた情報発信で
ATMを営業チャネルとして活用


深澤 沖縄銀行さんでは、住所変更、電話番号変更、在留期限の更新、取引時確認といった手続きからサービスを開始しますが、「ATM窓口」は他にも口座の開設や、将来的には口座の解約までワンストップで行えることを目指しています。

髙良 口座解約は、多くの金融機関でニーズが高いでしょう。マネーロンダリング対策の一環として、金融機関は口座を整理する方向にあります。お客さまからすれば、口座解約の手続きのためにわざわざ金融機関に出向くのは負担です。口座解約がセブン銀行ATMでできれば、お客さま・銀行双方にとってメリットが大きいでしょう。

深澤 そうした手続きチャネルとしての側面もあれば、全国約27,000台以上のセブン銀行ATMを営業チャネルとして活用していただく取り組みも行っていきます。「+Connect(プラスコネクト)」のもう一つの柱である「ATMお知らせ」サービスを使えば、融資のご紹介や各種プロモーションなどでもATMを活用できます。お客さまや取引状況によって、告知する内容を変更できるのでタイムリーで効果的な情報発信が可能です。

髙良 それはいいですね。沖縄銀行グループは、銀行以外にリースやカード、証券などさまざまな事業があるので、お客さまへの新たな価値提供に活躍してくれそうです。当社でもデジタル化の一環としてバンキングアプリを展開していますが、やはりユーザーは限られています。一方でスマホアプリでの手続きには抵抗感があるけれど、ATMなら問題なく使える、というお客さまは少なくありません。その意味でATMを使った非対面チャネルは、金融サービスのデジタル化において非常に有効だと思いますし、手続き業務だけでなく多方面で活用していきたいです。

深澤 私たちは、ATMを最もやさしいデジタルチャネルにしたいという思いがあります。場所や時間、言語といった制約から解放されてお客さまがサービスを享受するには、デジタル化が欠かせません。インターネットバンキングやスマホアプリに加えて、デジタルを使いこなせない方にもやさしい、リアルな場での非対面チャネルとしてATMという選択肢を提供していくのが私たちの使命です。次のステップとしてカード会社、保険、証券など他の金融業界、そしてその先には金融業界以外の事業者や行政の手続きなども「+Connect(プラスコネクト)」で行えるようにしていきたいと思いますので、ぜひご期待ください。



~あらゆる手続き・認証の窓口となり人とサービスをつなぐ~
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ATM窓口、ATMお知らせについての問合せはこちら


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