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小学生は後ろ向きに歩く

私の自宅の近くには小学校がある。今日は通勤時間が下校時間と重なったため、私の腰より少し上を、黄色い帽子がいくつもすれ違う。友達と話しながら。木の枝を振り回しながら。大きな水筒をぶら下げながら。下校のスタイルはそれぞれだ。

そんな通勤ルートの中腹には、歩道橋がある。信号待ちの時間を惜しんで、今日は歩道橋の階段をのぼった。すると、向こうから小学生男子の塊がいくつも押し寄せてきた!

みんな楽しそうに話していてとても微笑ましい。しかし、どの塊にも1人は後ろ向きのまま歩いている男の子がいる。友達と話すのに夢中で私のことなど気にも留めていない。彼らはこの世界の全てを信頼しきっているのだ。

ハラハラしながら、華麗な身のこなしでひょいひょいと子どもたちをかわし、やっと下りの階段に差しかかった。ところがどっこい、今度は横並びで手を繋いだ女の子たちと出くわす。これまでか…。

その瞬間、ちょっと!と高学年の女の子が声をかけた!ささっと道をあける手繋ぎガールズ。無事に私の脇をすれ違って行った。高学年の女の子はぺこりと会釈をして彼女たちの後ろをついて行く。これが成長か…と感動した。

何年か後には、あの手繋ぎガールズも、後ろ歩きボーイズも、下級生を見守る側へと成長するのだろう。私も地域の大人として、子どもたちの安全に寄与したいと感じた。

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