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小説 魔法の靴

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創作大賞2023に応募してます! 夢を追いかけている人も、夢なんてないやという人も、息抜きにお立ち寄りいただければと(文庫本1冊くらい、全22回の長編連載です)
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記事一覧

創作大賞2023 「魔法の靴」あとがき 幸せになれよ!

さてさて、前回は、酸っぱい葡萄的負け惜しみ成分強めの振り返りを書いてしまいました。 しか…

とみーず
10か月前
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創作大賞2023参加感想 ほぼ敗戦、より読まれるための気づき

はっはっはっはっは……(乾いた笑い) 創作大賞2023、大盛況の大盛り上がりでしたね。 note…

とみーず
10か月前
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魔法の靴 最終回 ありがとう、そしてさよなら!

翌日、香奈恵は希美の実家の門の前をうろうろしていた。希美の家は広い。敷地には門から緩やか…

とみーず
11か月前
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魔法の靴㉑親と子って何なんでしょうね?

香奈恵は、品川駅での、小倉少年との別れ際を思い出していた。 「ねえ、慎太くんに、あの神様…

とみーず
11か月前
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魔法の靴⑳まさかのあの人に秘密がありました!

第十一章 次の休みは、よく晴れた。空の青さが、もう夏だ。 香奈恵は、誠一と二人で、また湘…

とみーず
11か月前
4

魔法の靴⑲頼りない目撃者を発見しました!

その夜、半身浴から上がると、拓也からLINEが届いていた。希美のことかと焦ったが、意外な…

とみーず
11か月前
6

魔法の靴⑱それでも仕事がありました!

第十章 希美とぜんぜん連絡がつかない。LINEは返って来ないし、電話はどうやら着信拒否されているようだ。 香奈恵は途方に暮れた。 希美と別れた最後の場面を何度も反芻する。演奏会のあとの短い会話。香奈恵の言葉は、希美の心を逆なでするものだったのは、間違いない。ソロを担当すると聞いていた後半に、希美の姿がステージになかった時点で「よかったよ~」と言ってはいけないことに気付くべきだった。 きちんと謝りたい。でも、希美が鉄の壁の向こうに引きこもってしまうと、香奈恵は途方に暮れる

魔法の靴⑰親友にキレられました!

第九章 希美の演奏会は、都心から少し離れた駅前の大型ホールが会場だった。改札口で拓也と待…

とみーず
11か月前
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魔法の靴⑯夢をかなえにいく夢を見ました!

第八章 空を見上げる。 黒い。夜空だ。 白くて明るい大きな月が、今夜はどこにもない。ある…

とみーず
11か月前
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魔法の靴⑮ここどこ? ってなりました!

誠一から、まだ返事が来ない。 本人がいないところで、勝手に調べ回っていることに、香奈恵の…

とみーず
11か月前
3

魔法の靴⑭職業「偽称」がばれました!

山手線のホームで、香奈恵は真下の横顔を見上げた。もう、いつもの穏やかな顔に戻っている。 …

とみーず
11か月前
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魔法の靴⑬あの人の周りで3人亡くなりました!

第七章浴槽に浮かべた温度計は38度を指している。長い髪は頭の上にヘアバンドで巻き上げてある…

とみーず
11か月前
3

魔法の靴⑫一瞬で憧れた人に一瞬で嫌われました!

二人は歩道橋の少し手前で、さっきの脇道にそれるようだった。道を曲がって、香奈恵から姿が見…

とみーず
11か月前
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魔法の靴⑪面接はダメダメでしたが褒められました!

第六章クッカの朝礼は5分程度で終わる。「じゃ、今日も頑張りましょう」と、佐藤マネージャーが締めくくった瞬間、早番のスタッフが一斉に、自分の持ち場に素早く散らばる。 「山際チーフ。ちょっと、お話が」 香奈恵は、競歩の足取りでバックヤードに向かう山際チーフを小声で呼び止め、エプロンのひもを慌てて背後から引っ張った。 「なに? 質問は、はきはきと!」 山際チーフは、今日もキリッと振り向いた。 でも、この話題は「はきはき」とは口に出せない。 「あの、覚正さんのことなんですが