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浚渫とは? 読み方や主な内容をご紹介

浚渫とは一体どのような作業のことを指すのでしょうか?建築や土木関係者以外ではあまり聞くことの無い用語かと思います。浚渫の読みは「しゅんせつ」と読み、氵(さんずい)が部首であることからお気づきの方もおられるかもしれませんが、土木・建築分野における水が関係する作業の一つです。
そこでこの記事では、そんな浚渫について浚渫とは一体どのような作業なのか、浚渫工事を行うメリット・デメリットなどについて解説して参りたいと思います。

浚渫とはどんな作業なのか

では、浚渫とはどのような作業のことなのか。簡単にご説明すると、浚・渫ともに「(さら)う」と読むことから、水路や川底や湖底、河口付近に堆積した土砂や泥を取り除く作業のことです。古くは河川舟運の際に船舶が通過するために行われることが多かったのですが、河川舟運が鳴りを潜めるようになってからは、船舶が寄港しやすくなるように主に港湾・河口付近などで土砂を除去するようになりました。 
浚渫船の種類
浚渫船には多数の種類が存在します。代表的なのはポンプ式浚渫船で、浚渫船の多数を占めます。必要に応じて掘削を行いつつ、土砂や泥は給水管を経てポンプ部分に蓄えられたのち、排砂管から排出されます。他には、浚渫した土砂などを専用の運搬船に積載する浚渫船や、水位の低い場所に特化した浚渫船などが存在します。
 浚渫と掘削との違いは?
先ほど「浚渫船の種類」において、「浚渫も必要に応じて岩盤などを掘削する」とご紹介しました。では浚渫と掘削との違いはどのようなものかというと、作業後の土砂などの扱い方に違いがあります。掘削によって発生した土砂は、主に再利用される点が特徴です。用途としては盛土や新たな土砂を必要とする際の補填の他、地盤改良対象の土砂であればセメント系固化材と混合・撹拌させ地盤改良土として再利用されます。
一方、浚渫により発生した土砂や泥は、原則として廃棄物扱いとなります。また、廃棄する際には専門の管理者の監督の元処理を行わなくてはなりません。しかし、現在では環境省を筆頭に、限りある資源を有効活用しようとする試みがとられており、近い将来に浚渫による発生土の有効活用可能な方法が発見されるかもしれません。 

浚渫工事のメリット・デメリット

浚渫工事のメリット
浚渫工事のメリットはやはり浚渫船を用いることからも、一般的な重機では作業できないような水底の土砂などを取り除くことで、河川の増水による氾濫などを防ぐことが出来ることでしょう。特に港湾での浚渫は船舶の座礁を防ぐためにも重要な役割を有しています。
 浚渫工事のデメリット
浚渫工事のデメリットは先ほどもご説明した通り、発生土の再利用が困難なことです。加えて、発生土を処理するためには広大な埋立地を用意せねばならないことも問題となっています。 

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