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アイドルアソート

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4 アイドルアソート

4 アイドルアソート

時刻は夜の7時になろうとしていた。
日も沈み、あたりには街路灯の明かりやお店や家々の照明が漏れて照らされている。

〇〇は一人目的地へと急ぐ。

お酒好きにとっては魅惑的な三軒茶屋の三角地帯。
リーズナブルなお店からディープな雰囲気のお店まで幅広いお店が軒を連ねる。

平日ど真ん中だからか、思っていたより人は少ない。それでも、酒好きの人々がすでにそこらかしこで盛り上がりを見せていた。

そんな三角

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3 アイドルアソート

3 アイドルアソート

※本作には性的表現が含まれます。

握手会の日から数日経ったある日。

〇〇は都内の閑静な住宅街にやってきていた。
あたりには高級な住宅が立ち並ぶ。

しかし、住宅ばかりかと言うとそんなわけでもなく、時折カフェや雑貨屋なども点在し、そのどれもがオシャレでこの街の雰囲気をより一層上げていた。

〇〇「(普通なら絶対来ないな)」

あまりの場違い感に、萎縮しながら待ち合わせ場所に向かう。

道なりに歩

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2 アイドルアソート

2 アイドルアソート

※本作は性的表現を含みます。

今野「単刀直入にいいます。アイドルの恋人になってもらえないかな」

〇〇「ええーーーー!?」

あまりに突拍子もない話に思わず声が出てしまった。

奈々未「今野さん、それでは説明不足過ぎです。すいません喜多川さん、私の方から詳しくご説明します」

そういうと今野の隣りに控えていた奈々未が代わって説明を始めた。

奈々未「喜多川さんにお願いしたいのはメンバーのケアサポ

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1 アイドルアソート

1 アイドルアソート

大学の講義で経済学の授業を取ったときに、世の中にお金がまわる仕組みとかを聞いて、そーなんだなー、程度に聞き流していた。

結果的にはお金が集まるところにあつまり、そうでないところにはよほどのことがない限り永遠にお金は集まってこない。

そうできている。
そして、大学2年生となった喜多川〇〇は後者だった。

喜多川〇〇は絶賛金欠中である。

比較的大学は真面目に行っている。
別にギャンブルをするわけ

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