プチDAYS 「砂の城」
去年中に決めないと無効になる飛行機のe-tickets。
1月のシアトルに1個を使い、その第2弾をSAN DIEGO旅にした。
なるだけ余裕のある2月中旬にと決めたのだが、いざ直前になると「え? もうサンデイエゴ? ちょっと待って早すぎない?」状態、バタバタ荷造りし髪を振り乱し慌ててブルックリンを飛び出した。
人生において時間とはトイレットペーパーだ。おろしたてのペーパーはなかなか回らないのにいざ減ってくるとどんどんペーパーの回りが速くなる。カラカラカラカラ音を立て、大丈夫か? 僕を不安にする。
日本へトリオツアーで帰る直前の夜明けに、飛行機会社の担当の女性と電話で話した。彼女はとてもいい人で僕のe-ticketsをきちんと無駄なく使い切れるようにと一生懸命尽力してくれた。
老犬だとわかると自分の飼ってた犬の話になる。
「ぴはアメリカ中を旅行してるのね。私のダニエルも目が見えなくなってから一緒にいっぱい旅行した。かけがえの時間だったわ。」
「ダニエルは男のこだったんだ。」
「そうよ、ハンサム犬。私の騎士だったのよ。いつだって守ってくれたし。ぴはいろんな場所へパパと出掛けているのね。」
「うん、慣れたもの。もう彼女のマイルはダイヤモンドステータスだよ。」
「ふふふ、最高ね。」
「うん、誇らしげ。」
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