豚足の標本づくり(超アバウト)
これまで私は羊と豚の標本を作ってきました。
羊は独自ルート、豚は購入しました。
頭骨となると入手のハードルが凄まじく高く、なかなか機会が限られていました。
そこで色々模索していたところ見つけたのが
「豚足」
スーパーの精肉コーナーにもあり、沖縄では足てびちとして知られる豚足。
今回は爪のついてるものが欲しかったのでAmazonで購入しました。
これを骨格標本にしていくわけですが、私自身本やネットに載っている文献を読みつつ自分にとってやりやすい方法を模索している最中であり、この方法がサイエンスとして正しいかと言われるとそういうわけでもないかもしれません。
でも一般のお家でなるべく安全に作るための一つの参考として見てもらえたら幸いです。
豚足標本づくり
材料はこちら
【必須】
豚足等
鍋(私は標本用の鍋を持っています)
ハサミ、ナイフなど肉を取り除けるもの
ピンセット
ポリデント
【その他必要に応じて】
漂白剤 漂白したかったら使ってください
漂白用のバケツ
作業用のまな板・厚手のゴム手袋などがあると作業しやすいです
立体標本をつくるならグルーガンのほうがボンドよりおすすめです
私の標本づくりの柱は4つ。
・煮る
・除肉
・ポリデント漬け
・風乾
そしてメジャーな骨の標本づくりならば脱脂という工程が入ります。
脱脂はマニキュアの除光液(アセトン入り)もしくはアルコールに数日ほど漬け込むことで骨にしみこんだ脂が抜けるそうです。確実に長持ちする標本をつくりたいのであればなるべくなら行ったほうがよい工程です。
でも私はアセトンのにおいがとても嫌いであることやそういう溶液を適切に処理する手間を考えると、進んでやりたいと思いません。
それになるべく危険性と難易度を下げ、かつお家にある材料で作るというように考えて、脱脂処理を飛ばしています。
丁寧な除肉で今のところリカバリーできているように思います。
煮る
豚足は普通に流通している食品なので食べながら楽しむこともできます。
スープもとれますし。
お肉を剥がしやすいと感じる状態まで煮てみましょう。
ずっと煮込んでると勝手にほぐれる状態にまでなるようですが、私はせっかちなので20分ほど煮たらすぐ次の工程に入ってしまいました💦
除肉
これは読んで字のごとく、肉を除く工程です。
私方式ではある程度筋肉をのぞいてしまいます。
この時完全にのぞく必要はありません。
2回目の「煮る」
私はこの時に弱火で1時間ほどじっくりと煮ています。
煮込むことでコラーゲンがゼラチン化していきます。
ポリデント漬け
お湯からあげてすすぎます。
その後水にポリデントを溶かした溶液に浸漬させます。
ポリデント溶液につけることで骨にこびりついているコラーゲンがぷるぷるになって剥がしやすくなります。
私は半日以上つけておいたほうが剥がしやすいように思います。
ポリデントや水の量は扱う骨の大きさに合わせていますが、いつも適当にぶち込んでいます。
2回目の「除肉」
骨についたポリデント液を水で流した後ぷるぷるにしたコラーゲンをピンセットで丁寧にとっていきます。
3回目の「煮る」
この工程はまだコラーゲンがとり切れなかった場合行っています。
あくまで体感ですがポリデント臭さも煮ることで軽減するように思います。
(漂白)
私はこの工程が必要かどうかまだ見定めている最中です。
自然の状態でも十分にきれいだと思っていますし、やりすぎるともろくなってしまうことも考えられます。
私はだいたい5Lのバケツに対してキャップ1杯の濃度につけて半日ほど放置していますが、骨がもろくなったと感じたことはありません。
今回のものを経過観察しつつこれからも骨の標本を作っていく中で適切な濃度を発見していきたいと思います。
必ずゴム手袋等で手を保護してから行い、漂白後は何度もすすいで残留のないようにしてください。
風乾
あとは風通しのよいところにおいておくか、扇風機等当てながら乾かしてください。ここでちゃんと乾かさないとせっかくの標本がくさくなってしまうのだとか。(臭くしたことがないのでわかりません)
天気のいい日にベランダにおいておけば大丈夫だと思っています。
ここからは立体の標本にするなり、平面の標本にするなり、保管するなり保存用途に合わせてください。
私は今回、1本は立体にすることにしました。
立体標本はもう、とにかく適切な組み合わせでくっつけていくしかないです。いきものパズルだ!と思って根気強く頑張りましょう(雑)
できたのがこちら
解剖学的な話は次の平面標本の記事で書く予定です。
終わりに
ここまで、あくまで色々調べたりこれまでの経験を踏まえたうえでの私のやりかたです。本当に行う際は、「骨格標本づくり」と調べれば私のような素人から本職の方々まで幅広く見つかると思うので自分の状況に合ったやり方を探してみるのもいいと思います。
見ての通りやっていることは簡単ですが刃物や火をつかうので十分に気を付けてください。私は刃物ではなくピンセットが滑って手に刺さることがしばしばあるので、ピンセットだからと油断せず最新の注意を払って行ってください。
読んでくださりありがとうございました。
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