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言葉を失う!?失語症の種類や症状、治療法

失語症とは何か?

失語症は、脳の損傷によって引き起こされる言語障害です。最も一般的な原因は脳卒中ですが、外傷性脳損傷や脳腫瘍など他の脳の問題によっても発生する可能性があります。失語症には多くの形態があり、話す、理解する、読む、書く能力のいずれかまたはすべてが影響を受けることがあります。


失語症の種類や特徴

失語症は、その種類が多岐にわたり複雑なものです。ここでは、主要な四つの失語症に焦点を当てて解説します。

  1. 感覚性失語(ウェルニッケ失語)
    この症状は、側頭葉内のウェルニッケ野の機能障害によって引き起こされます。ウェルニッケ野の障害があると、口頭や書かれた言語の理解が著しく困難になります。患者は音を認識できるものの、それが何を意味しているのかを把握できません。言語表現は流暢ですが、誤用や混同が頻繁に生じます。

  2. 運動性失語(ブローカ失語)
    このタイプは、前頭葉のブローカ野の障害によって発生します。ブローカ野が損傷されると、言語理解は可能ですが、考えを言葉にすることが難しくなります。発話は流暢さを欠き、リズムやアクセントが不正確になりがちで、音韻性の誤りが目立ちます。また、相手の発言を反復することも困難です。読む能力に関しては、漢字の方が平仮名より理解しやすいとされます。

  3. 伝導性失語
    頭頂葉下部の障害が原因で発症します。この状態では、流暢な話し方が保たれ、聞いた内容の理解は損なわれません。しかし、音韻性の誤りが顕著で、患者は誤りに気づいて何度も訂正しようとします。他者の発言の反復も難しくなります。

  4. 全失語
    脳の広範囲にわたる損傷により生じます。この状態では、話す、聞く、読む、書くといった全ての言語機能が大幅に障害され、コミュニケーションが極めて困難になります。非言語的なコミュニケーション手段、例えば身振りや手振りを使うことが多くなります。



失語症と認知症の違い

失語症と認知症はしばしば混同されがちですが、これらは異なる医学的状態です。失語症は主に言語機能の障害であり、特定の脳損傷によって引き起こされます。これに対し、認知症は記憶、思考、判断力、言語を含む複数の認知機能の減退が特徴で、アルツハイマー病や血管性認知症など様々な原因によって生じる可能性があります。


失語症の患者は、主に言語の理解や発話に困難を抱えていますが、認知機能そのものは比較的保たれることが多いです。一方で、認知症の患者は記憶障害、判断力の低下、日常生活活動の実行能力の低下など、より広範な認知機能の障害を経験します。


例えば、失語症の患者は会話を理解することが難しいかもしれませんが、日常生活のタスクを完了する能力や、過去の出来事を記憶していることが多いです。認知症の患者は、過去の出来事を思い出せない、日常的な判断が難しい、あるいは言語以外の認知領域でも困難を抱えることがあります。


要するに、失語症は主に言語の問題に特化していますが、認知症は複数の認知機能に影響を及ぼすより広範な障害です。




失語症の診断と治療

失語症の診断は、言語療法士による詳細な言語評価を含みます。この評価は、話す、理解する、読む、書く能力を測定し、障害の程度とタイプを特定します。治療は通常、個別のニーズに合わせてカスタマイズされ、言語療法が中心です。この療法は、患者が可能な限り言語能力を取り戻すのを助けるためのものです。


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