”演劇大好き少年”の精神のまま「夢中になる才能」をさらに進化させ続ける俳優・堺雅人の魅力
日曜劇場『VIVANT』は、3話目にしてやっと舞台は日本へ。これから話が色々進展していくと思うので、もう少ししたら感想文書きたいと思っています。
その主演・堺雅人が『日曜日の初耳学』の「インタビュアー林修」のゲストで出演していました。
以前から彼のどこか不思議なたたずまいの源は何だろう?と感じていましたが、今回のインタビューでその答えがやっと分かったような気がします。
ズバリ!堺雅人は「永遠の少年」そのものなのだと…。
俳優としては『真田丸』で大河の主演も務め、『半沢直樹』『リーガル・ハイ』といった大ヒット作を世に送り出してきた誰もが知る華々しい経歴の持ち主です。でもどんなに売れっ子になっても俳優としての自分のスタンスは決して崩さず、超マイペースで仕事に臨む姿がいつも印象的でした。
昨日のインタビューで、役に向き合うときには時間をかけてとことんやるタイプだと判明しました。恐らく一作一作に注ぎ込む熱量が毎回ハンパなく、だからこそたくさんの作品に出演するというよりは作品を吟味して出演しているのだと納得しました。
『VIVANT』でも阿部寛も二階堂ふみもモンゴルでの2ヶ月は”過酷ロケ”と口にしていましたが、堺雅人は「食事も口に合って、楽しくて帰りたくなかった」と(笑)。阿部寛が「現地のこともきちんと理解してから芝居に臨もうとする彼の姿勢に学ぶことがたくさんあった」と口にしていましたが、何でも”楽しんだ者勝ち”の精神なのかもしれませんね。
台本に関しては「台本は神様」であって、できれば一言一句変えたくないとまで言っていました。アドリブ好きそうなイメージだったけれど、「台本は絶対」という考え方なんですね。しかも自分には普段オーラがまったくないので、役があって、スタッフさんがその役に作り上げてくれて初めてその存在感が生まれるとも言ってました。
ここまで書いて先日書いた安藤サクラのスタンスと似ていることに気づきました。天才肌の俳優さんは″自分そのもの″ではなく、あくまでも″役″というフィルターを通して初めてオーラを発揮するものなのかもしれませんね。
堺雅人の言葉で非常に印象に残ったのが、
「頑張れること、夢中になれることがあるのは幸せ。もしも19歳の僕に出会ったら、〈そのまま行け!〉と言いたい。今も昔も芝居に夢中!」
目をキラキラ輝かせながらこう語る堺雅人は、あまりにも眩しすぎました!
大人になるにつれ現実ばかりが押し寄せてきて、昔のように純粋な気持ちで何かに夢中になったり楽しむことってなかなかできないものだと思います。
でも堺雅人は演劇にのめり込んだ少年の頃の精神のまま、大人になってもそれは何も変わらないのだと見ていて心からうらやましくなりました。
あのトレードマークの”屈託のない笑顔”は、まさに少年そのもの。もうすぐ50歳になるとは思えない若々しさは、常にワクワクしながら役に向き合い、心の底から芝居を楽しんでいるからなんでしょう。
「夢中になる才能」はまさに無敵ですね!
やりたいことや叶えたい夢がありながら、仕事を言い訳にしたりして正直なかなか踏み出せずにいる自分もいます。
でも人生一度きり。「夢中になる才能」を、私も自分の中に見いだしてみたいとしみじみ感じました。
『VIVANT』はもちろん、「永遠の少年」堺雅人のこれからのますますの進化と活躍を楽しみにしたいと思います。