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ママ、介護美容始めるって。

みなさん、はじめまして。
シニアと障がい者へ美容と笑顔を届ける人(仮称)の 伊藤ちひろ と申します。

石川県金沢市出身
うめぇ酒とうめぇ酒に合う肴を見つけることが趣味の
どこにでもいるアラサーワーママです。

今は愛知県で天真爛漫なboyふたり(夫と2歳息子)と暮らしています。
仕事は理学療法士、
シニアや障がい者の方に特化した美容(後述でちょっと話します!)
あとは介護美容セラピスト向けのコミュニティの運営をしています。


最近、常に何かアウトプットしたい欲があり、こうしてnoteを始めました。
誰かのためになることは書けないよ。とあらかじめ保険をかけておきます。笑
でも、いつか振り返った時に、何かに悩んでいる方・踏みとどまっている方の背中を後押し・・・いや、背中をさすれるくらいの言葉を届けられたらなあと思います。
拙文ですが、是非とも最後までご愛読ください。


さて、わたしはどこにでもいる呑兵衛なアラサーワーママなのですが・・
息子が0歳の時に起業を決意しました。

今までは理学療法士として10年ほど大学病院や訪問看護などで会社員として勤務してきました。細々と、専門資格の取得や学会発表などのキャリアを積んできました。
そんなわたしが『介護美容』に出会い、
「わたしの人生でやりたいことは、これだあぁぁ!!」と思い
乳飲み子(古いw)を抱え起業を決意したのです。



患者さんもわたしも生きること、家に帰ることで精一杯

わたしは新卒で大学病院へ就職しました。
理由は最前線を見て、多くを経験したかったから。
今思えば見ていたのはほんの一部でしたが、当時のわたしにとっては多くを経験してたくさん感じて、今の自分の基礎を作ってくれた環境だと思います。

まあ、いつもバタバタで毎日10人以上の患者さんを担当して、合間に計測・研究・ミーティングのルーティン。よく、やってた自分!
そんな中、新卒2年目で手術後や急変した方が治療する集中治療室の専任療法士になりました。

集中治療室(ICU)でリハビリやるの?!って感じですが、
術後翌日や、意識がない状態でもリハビリをやります。
早期に人工呼吸器を抜管して、肺炎にならないために体の向きを変えたり、
状態が良ければ呼吸器をつけたまま座ったり・立ったりして筋力低下を防ぎます。

ただ、現場は結構シビアでドラマのようにモニターのアラームが鳴り続け、
元気にICUを出ることができない方もいます。
とりわけ、急に状態が悪くなった、事故に遭ってしまったとあれば
家族も受け入れられず取り乱していまう姿には、心が何度もギュっとなりました。
一方で、人工呼吸器が抜けてやっと声が聴けたり
たくさんの管に繋がれながら、医療者4人がかりで歩く練習をした子が
ICUを出た時にはチーム全体で安堵と一つの達成感があったように思います。

そのときは命を繋ぐことに全力投球でした


4年目からはリハビリ専門の病棟へ移動になりました。
ここでは家に帰ることや、病前の機能や生活を取り戻すためにリハビリを頑張ります。患者さんは一日3時間のリハビリ+自主トレと鬼のスケジュールw

患者さんは動かない身体への葛藤や苦しさ、退院後の生活に不安を抱えながらの毎日です。
できる限り寄り添い、不安を解決したい思いがありましたが、当時の私はできていたのかな?正直、自信がありません。

3ヶ月前後の間、担当させていただくわけですから関係性も深く、
今でも「〇〇さん、今どうしてるかな?歩いて外出できているかな?」とよく顔を思い浮かべながら考えます。
そういえば、当時〇〇さん「寝坊した」ってリハビリ迎えに行ってもまだ朝ごはん食べてたな・・・笑

そのときはわたしが未熟だったこともあり、
「歩けるようになってよかった。」「家に帰れてよかった。」と達成感を感じていました。
患者さんも長い入院生活が終わり、不安と楽しみ半分ずつであったことでしょう。

でも、当たり前ですが家に帰ることはゴールではなかったこれからも生活や人生が続いていくということを本当に理解できていませんでした。


女性はいつまでも女性だよね。

移り変わり、私は結婚を機に病院を退職。念願であった在宅でのリハビリができる訪問看護へ転職しました。

私が在宅でのリハビリを志したのは
利用者さんの生活や人生最期の瞬間まで関わりたいから。
病院勤務時代から抱えていた言語化できない何かを模索していたのかなあ・・

その訪問看護で一人の女性と出会いました。
重度身体障害で身の回りのことに助けが必要なため、24時間訪問介護を利用されています。
すっごくオシャレで、外出時の化粧はマスト。私より最新の美容知識も豊富です。
休日は電動車椅子で映画やランチへ行って、おすすめを教えてくれるんです。
お互いお酒が好きなので、好みも合うんですよね〜照

わたしにとって、この女性との出会いは衝撃でした。
もちろん障がいを持ちながら、旅行へ行ったりや仕事している方の存在は知っていましたが、こんなにも自分の好きややりたいを実現している方に出会ったことはありませんでした。
当事者の方が障がいがあるから・・歳だから・・・他人に迷惑をかけてしまうと感じてしまう一方で、
わたしたちも諦めてほしくないと思いながらも心根で環境や社会の制限に阻まれ、どこかしょうがないことと思っていませんでしたか?

その時
当事者の躊躇なく、自信を持って言えるの好き!やwant to!を認め応援できる存在になりたいと思い、介護美容での起業を決意しました。
なぜ美容なのかは、綺麗になることは自己肯定感が爆上がって、どんな時でも女性だと実感できるからですかね。

やっぱり目の前の人の「どう生きるか」を聴きたい。

ICUで人工呼吸器を抜管して、肺に空気が入っているか聴診しているときも
リハビリ病棟でどうしたら杖なしで歩けるか考えているときも
おばあちゃんの爪に真っ赤なネイルしている今も

いろんな人の「どう生きるか」を聴きたい。

今はシニアと障がい者に特化した美容ということで活動していますが、
「昔はね、よくオシャレしててね。」
「みんなに見せに行こうかしら。」
「これから自分もやってみようかな。」
って前向きな声が聞こえます。

理学療法士としてもいろんな経験をして
やっぱり人生何が起こるかわからない。明日は保証されてない。
そんな不確かな中でも自分の最期は自分で決めたいし、
生命寿命が伸びている現代こそ「どう生きるか」を問うべきだと思う。

まだ、自分の理想とする活動はできていないけど
目の前の人の人生に関わり、好き!とwant toを実現できるきっかけでありたい。



思ったより長編になってしまいました。
ママ、頑張るよ。

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