【書評】ストレスゼロの生き方~心が軽くなる100の習慣~(Vol.3)
はじめに
現代の超ストレス社会では
ストレスをどの程度マネジメント出来るか
が幸福に生きていけるかを左右する部分は大きいです。
この能力(=ストレス耐性)のことを「レジリエンス」と呼び、
最近では就職試験でも測定されるようになりました.
本書では
・降ってくるストレスをどれだけ減らすか?
・降ってきたストレスをどう対処するか?
について述べられています.つまり,そもそも降ってこないようにする術と降ってきたときに対処する術を合計で100項目に渡って述べています.
本書は以下のような人におすすめです.
本書評は連載になっていますので,まだVol.1、2を読んでいらっしゃらない方は,こちらからどうぞ.
「時間がない」を,捨てる
結構シャープな言葉ですね。グサッとくる部分があります。。。
基本的にはすべて優先度に沿って、時間の使い方を決めているので、その瞬間の本来あるべき優先度の高い事項に取り組めていないということになるでしょうか。
著者の言うように,時間がないと言っている人は,やる気と覚悟,あるいは工夫のどれかか,あるいは全てが欠けている部分はあるかもしれません。
やる気,覚悟,工夫のどれかがあれば,抱えているタスクを早く終わらせて,時間にゆとりが生まれます。
これまで ”時間がない” が口癖だった人は,是非一度これらを持っているかどうかを振り返ってみるとよいかもしれませんね。
仮に1つも無かったのであれば,まずは1つを身に着けてみましょう。
仮に1つしか無かったのであれば,次は2つ目にトライしましょう。
ちなみに工夫をするときに,いかに効率化出来るかを考えると思います.それはもちろん素晴らしいことではあるのですが,最も効果的なのは
その仕事そのものを無くすこと
であると私は考えています。
例えば、慣例に囚われて無思考に継続しているタスクなどありませんか?
確かに仕事を無くすのには膨大なエネルギーを必要としますが,中長期的に見れば得られる恩恵は非常に大きい場合も多いと思います。
ぜひ,その仕事そのものを無くせないかを考えてみましょう。
悪い人間関係を,捨てる
人間関係の構築,そして維持には膨大なエネルギーが必要ですね.しかし,ここで言う悪い人間関係の定義は一概には言えない部分もある、と思います。
なぜなら,良い悪いの判断基準はどこまでも主観的なものなので,十人十色の考え方があるからです。
例えば,タバコを吸う仲間たちとの人間関係について考えてみましょう.
タバコを吸わないAさんから見れば,”時間を浪費しながら健康を害している悪い人間関係” として認識するかもしれません.
しかし,タバコを吸うBさんから見れば,”職場の人間関係などを含む多少クローズドな情報を共有できる良い人間関係” として認識するかもしれません.
つまり,文脈によって人間関係の良し悪しが左右される部分は少なからずあるはずなのです。
大切なのは自分が何を大切にするかという軸を持つことだと思います
最も良くないのは,自分にとって何が良くて,何が悪いのかが判断出来ずに他人に勧められるがままに人間関係を構築している状態です.
噂話が好きな人はどの組織にもいるものですが、安易に同調してしまうと、どこかで尾ひれがついて ”Aさんもそう言っていたよ”などと曲解されかねません。
そうならないよう事故的なものであったとしても、悪い人間関係を構築してしまわないように気を付けたいですね。
他力本願を,捨てる
皆さんは,アニメ「交響詩篇エウレカセブン」に出てくる以下のセリフをご存知でしょうか?
この言葉は,『新約聖書 −マタイによる福音書(マタイ伝)』の7章7節が元になっていると考えられます.
いずれにしろこれらの言葉が意味することは,著者が言っていることと通じる部分があると思います。それが、
他人本願を捨て,主体的に生きよ
言い換えれば他人や環境に依存せず、自分から積極的に行動するということです。
ただもちろん,全く他人に頼ってはならないということが言いたいわけではありません。人はひとりでは大したことは成し遂げることは難しいので,他人の力を借りるのは大切なことです.
ですが,過度に頼りすぎることは依存に繋がってしまうので,そこはバランスを取ることが求められます.
自らを律し(自律),自らで立つ(自立)人生を歩まなければならないことを忘れないようにしたいですね.
怒りの感情を,捨てる.
まず前提として ”怒る” と ”叱る” の違いを明確化する必要がありますね。持論ですが、
怒るのは自分のため,叱るのは相手のため
であると思っています。
例えば,部下(A君)が仕事をミスしたことで自分が上司(Bさん)に起こられた場面を考えてみます.
怒る:君のミスのせいで僕がBさんに怒られたじゃないか.これからはミスしないように最新の注意を払うようにしようね.
叱る:今回のようなミスが続くと,A君のキャリアに影響を及ぼすよ.これからはミスしないように最新の注意を払うようにしようね.
どうでしょう.後半の文章は全く同じですが,前半の文章の内容によって,それが自分のためか,相手のためかが大きく異なります.
当然ですが,叱るのは上司である人間の役目として非常に重要です.
叱れない上司の下にいると一見居心地は良さそうですが,成長も出来ません.一方,叱れる上司の下にいると一見居心地は悪そうですが,成長出来ます.何を取るかは人それぞれですが,後者のほうが中長期的に見れば幸福度が高いと私は思います.
まとめると,自分が批判されたとき,相手が怒っているのか叱っているのかを判断してみましょう。そして,”あ~この人,怒っているな”と感じたら,可能な限りその人から離れてよいと思います。
一方,”あ~この人,叱ってくれているな”と感じたら,紳士に受け止めて改善するのがよいかと思います。
同時に,いつもの自分は怒っていないか心に問いかけるのも重要ですね.
元気がないときはひとりの世界へ,逃げる
元気がない時はどうすれば最短で復帰できるのでしょうか。
個人的にまず大切だと思うのは,その時の自分がなぜ元気がないのか考えることだと思います.
当たり前に聞こえるかもしれませんが,実は人は元気がないときや悩んでいるときに,なぜ自分がその様な状態なのかを明確に理解できていないことが多いと思います.
例えば,なんか最近疲れている,朝起きられない,食事が喉を通らないなどの状態のときに,その理由を明確に説明できるでしょうか?
さっき腕の筋トレしてきたから,腕がだるい
くらい明確な理由が述べられればいいですが,多くの場合は複合的な要因が関係しており,それぞれに個別の対策が必要な場合がほとんどだと思います。
ですから,最も大切なことは,なぜ自分は元気がないのかを分析し,効果的な対策を立てて,実際に行動することです.
自分は日記を書いて、今の自分の状況や感情を書き出してみるようにしています。こうすると、自分の心の状態が可視化されてきます。
もし、ずっと心がもやもやしているという方は、この作業を1人で実施してみて下さい.見えてくるものがあると思いますよ.
うまくいかなかったら,逃げる
当然のことですが,本田圭佑がテニスコートに放り出されたら普段のような活躍を見せることは出来ないでしょう.彼はサッカーコートに居るからこそ輝くのです.
筆者が言うように,私もその人が持つ才能や能力も輝くべき所がどこかに必ずあると思います。
私は以下ような格言が日本にあることによって、ネガティブサイドを生じさせている部分があると思います。
置かれた場所で咲きなさい。
石の上にも三年。
確かに,今置かれた場所で全力を尽くすことは大切です.
しかし,同時に自分の才能や能力が最大限発揮される場所かどうか考えることも非常に重要だと思います。
どちらかというと,そこまで努力しなくても成功できる場所を探すほうが,全力で努力することよりも大切かもしれません.
順番としては,そこまで努力しなくても成功できる場所を探した後に,そこで全力を出せば良いと思うのです.
長所を活かせる場所を探すということですね
私の大好きな森岡毅さんの ”苦しかったときの話をしようか” でも述べられていましたが,
他人はあなたの長所にお金を払うのであって,短所に払うわけではない
そういうことだと思います.
つまり,自分の長所と短所を適切に見極めた上で,長所が最大限に活きる場所かつ短所が見えにくい場所=そこまで努力しなくても成功できる場所になる訳ですね.
何事も答えは自分の中にあるものですね.
最後に
いかがでしたでしょうか?
今回は,テストステロン氏の「ストレスゼロの生き方」
の書評(Vol.3)を執筆しました.
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