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【注目ニュース】ベトナム 半導体産業人材育成に1600億円投入へ

発表日:2024年4月26日
みなさんおはようございます。【注目ニュース】では、最近発表された半導体関連のニュースの中から、専門家が厳選したものを毎朝7時頃にお届けします。通勤・通学時間、始業前にぜひチェックしてみてください。

概要

ファム・ミン・チン首相は24日にハノイ市で開催された「半導体産業人材育成に関する会議」で、半導体人材育成制度を整備し、優遇的かつ具体的な仕組み・政策を策定するよう指導しました。これには教育施設や実験室、製作所など、半導体人材を育成するためのインフラへの投資が含まれます。

グエン・チー・ズン計画投資相は、2030年までの半導体産業人材育成計画案を提示し、目標達成に向けて必要な資金が26兆VND(約1585億円)と試算されると報告しました。このうち、公的予算が17兆VND(約1036億円)、企業や機関、組織などによる公的予算以外の資金源が9兆VND(約549億円)です。

計画投資省は、半導体分野の講師育成や大学・大学院レベルの教育、短期トレーニング、企業などによるトレーニングの奨励、研究開発の促進など、具体的なタスクと解決策を提案しました。さらに、国家レベルの半導体センター4か所を整備する計画も明らかにされました。

世界の半導体産業は急速な成長を遂げており、2023年の売上高は6000億USD(約93兆円)に達したと推定されます。ベトナムは、世界の半導体サプライチェーンにおける主要プレーヤーを目指し、2030年までに同分野の技術者5万人を確保する計画を立てています。

現在、ベトナムで事業を展開している半導体企業には、サムスン電子やインテルなどの大手企業が含まれています。これに加えて、アムコー・テクノロジーやハナマイクロン、アンペア、マーベル、ケイデンス、ルネサスエレクトロニクス、シノプシス、コルボ、ラムリサーチ、コヒレントなど、多くの企業が活動しています。

引用元

解説

現在は多くの半導体デバイスメーカーはファブレス、つまり工場を持たずに設計だけを担当しています。設計が完了したら、その設計図面をファブ企業に渡して、製造は委託するというビジネス構造です。垂直統合型とも呼ばれます。

現在、ファブとしての機能は台湾のTSMCが6割のシェアを持っており、世界一です。そのあとに韓国のサムスン電子が続きます。

このようにかなり寡占状態になっているファブビジネスに、ベトナムが参戦しようとしているというのがこのニュースの重要ポイントです。

先日の台湾の地震や、台湾が中国に侵攻される「台湾有事」のリスクが世界中から指摘されるなかで、ファブが分散するというのは世界中の半導体デバイスメーカーから歓迎されることでしょう。

国立の半導体センターを4か所整備するということなので、今後の動向に注目したいですね。

参考文献

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