見出し画像

【人生のステージを変える2つの思考整理法】金の考えと銀の考え

自営業を始めて16年、スタッフと共に学習サロンの経営をするようになってからは8年、問題解決と戦略を練るための思考整理を日々やってきた。

私が思考整理をする場合、教室にあるホワイトボードを使って行うことが多い。

180cm×90cmの広くて真っ白な画面に、立った状態で、自由に思考を書き出して、整理していく。

おおよそ1時間くらいすると、ホワイトボードの画面がほぼすべて埋まり、思いも寄らなかった「発見」が浮き上がってくる。

畳一枚分の広い画面が思考を自由にしてくれる。

また、動き回りながら全身を使って記入をすることで、座っているときには起動しない思考回路が活性化するように思う。

今回お伝えしたいことも、そのホワイトボードでの思考整理中に発見したことだ。

この2年ほど、私は「問題解決」のための思考整理ばかりを行ってきたことに気づいた。

昨年、会社化と教室の新設をしたので、初めて直面する問題がすごく増えた。

そのため、目先にある問題をどう解決していくか、アイデアを出していかなければならない局面が多くなったのだ。

そういった思考整理とアイデア出しのおかげで、様々なことを乗り切って今がある。

しかしながら不意に、「今後もそういった思考の使い方ばかりをしていて良いのか」という自問自答が起こった。

危機感や不安を解消し、問題を解決するため、思考を整理し、アイデアを出す。

これを私は、「銀の考え」と呼びたいと思う。

銀の考え

銀の考えは、守りの考えであり、地に足をつけて地盤を固めていく考えだ。

自分を守るため、家族を守るため、銀の考えを出して、行動に結びつけていく。

息子や娘の成績・受験を心配して、塾探しをされる親御さんもきっと、銀の考えに導かれてのことが多いだろう。

また、日常の勉強や受験勉強に勤しむ皆さんもこの銀の考えを利用していると思う。

成績を上げるため、志望校に合格するため、自分の苦手と向き合い、改善するためのアイデアを出して、合理的かつ効率的な取り組みを行う。

銀の考えは、自己実現をしていくための基盤をつくる大切な考えだ。

しかしながら、この銀の考えだけが自分の思考を占領してしまうと、問題を解決するためだけのロボットになってしまう恐れがある。

銀の考えは、現状からのアプローチだ。

現状はこうだから、今できることはこれだから、こうしよう。

前回はこんな失敗をしたから、次はこうしよう。

そういった、いわゆるPDCA的な改善をするのが銀の考えだが、結局、そこで必要とされるのは「努力」である。

現状からのアプローチ、努力によるアプローチだけでは、人は疲弊していく。

受験勉強モードを続けられる期間には限度がある。

そこで忘れてはならないのは、人は未来からのアプローチ、飛躍的な考えのアプローチもできるということだ。

無邪気に、掛け値なしに、自分が本来やりたかったこと、考えているだけでワクワクすることを描き出し、アイデアを出していく。

これを私は、「金の考え」と呼びたい。

金の考え

思考を始める時に、不安の解消や、問題の解決をしようとする自分を、一旦脇に置く。

現状こうだから、このままだとまずいからと思考を始める自分を、一旦忘れる。

もし、そんな不安症の自分が暴れ出すなら、事前に、心にある不安をすべて書き出して、心のお掃除をしておくとよい。

その後、子どもの頃に戻ったような気持ちで、未来に「こうなったら最高だな、掛け値なしに面白いな」と思うことを、書き出してみる。

私はこのワークをやっていて、自然に「世界最高の学習サロン」と書いた。

以前から、世界最高の学習サロンをつくりたいとは思ってはいたが、本気で実現しようというモードにはなっていなかったことに気づいた。

では、「世界最高の学習サロン」とは何か。

それは今はわからない。

ただきっと、これまで人類が培ってきた教育の王道的な知見と、ブリリアンスが培ってきた独創的な知見が混ざり合い、教室は創造的な対話にあふれ、互いを高め合っていく面白い取り組みがなされているだろう。

生徒も保護者もスタッフもその個性が輝き、その人ならではの創造性が花火のようにどんどん打ち上がって華を咲かせているだろう。

そして、海外からもブリリアンスの取り組みを取材させてほしいという依頼が届いて、海外の方達までその取り組みをマネするようになるのだ。

その時にブリリアンスは、One of 世界最高の学習サロンと言えるだろうなあ…と空想している。

世界一ではなく、世界最高。

世界最高は何個あったっていい。

世界最高の映画の一本、世界最高のウィスキーの一本という言い回しがあるように。

そうやって「世界最高の学習サロン」という未来から、いま現在の発想や決断や行動を生み出していく。

今日のこの行動は、世界最高の学習サロンにつながる物語になっているかなと想像してみるのだ。

そういった思考のアプローチが「金の考え」だ。

金の考えは、頭を雲がなくなるところまで飛翔させて、空想をするアプローチだ。

そして、銀の考えが努力によるアプローチであるのに対して、金の考えは、言うなれば「磁石的」なアプローチだと思う。

そのワクワクを人に話すことで、必要な情報やチャンスが自然に集まる。

ワクワクは伝染しやすいからだ。

また、未来から磁石のように自らが吸い寄せられて動いていくような感覚もある。

磁石のように必要なものが集まり、磁石のように吸い寄せられて行動していく過程においては、人はその努力を努力とも思わない。

私もブリリアンスを始めた時、不思議な磁石の力で、とんとんと開校したのを覚えている。

そしてその時、頭を占めていたのは「金の考え」ばっかりだった。

エッセイを書いて、手作りの本を作って、親戚や親しい人に配ったりしていた。

もちろん自分の活動を理解してほしいという目的もあったが、掛け値なしに、ただ自分の考えを書いて、形にして、人に渡すことがしたかった。

振り返ってみれば、それは金の考えに導かれた、大正解だったと思う。

そして、そんな金の考えが湧き起こったのは、それまでの歩みの中で、銀の考えと共に努力してきた時期があったからだとも思う。

金の考えと銀の考え、ふたつが螺旋を描いて、思考と行動が紡がれるとき、きっと新しいステージの扉が開く。

先日のホワイトボードによる思考整理で、そんな思いも寄らない発見があった。

もし、ホワイトボードでの思考整理に興味がある方がいらしゃったら、ブリリアンスの談話室(通称:精神と時の部屋)をお貸ししますので、言ってくださいね。

完全に一人になってホワイトボードに向き合う時間は楽しくて、それ自体が幸せです。

私は、One of 「世界最高の気づきを広める人」になりたい。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?