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感謝を込めて。

昨年(もう昨年となってしまった)父が亡くなった。
今でも、会社から帰る夕方の道で、空を見上げた先に父を思い、そして「いない」ことの不思議と自分の人生を考える。
父の死を経て、死が近くなったと思う。
母がいなくなったら、もっと近く思うのかもしれない。

・・・

父が母に残したものの中に、結婚指輪があった。
葬儀後のバタバタが落ち着きつつある頃、母の希望でパールの結婚指輪をネックレスとしてリフォームする事に決めた。

A.C.T.Y plains さん。

東京・銀座にお店がある。
私の要望なんて聞いてくださるだろうか。

かわいい林檎のジュエリーを紹介された時から特にグッと距離が近くなって、興味深く読ませていただいていた。

相当な勇気を持って連絡してみた。
気持ちを奮い起こして、銀座に行ってみた。
緊張した。
話を聞いてもらった。涙が出た。

・・・

母とは感じ方はもちろん異なるだろうが、私は私で父の死にそれなりの喪失感を持っていたのだろう。ジュエリーを形作ってもらう事で、
私を表現してもらうことで、
母を父を表現してもらうことで、
救われたんだと思う。

だから、今、父はいないんだなあと、ただ自然を思うようなある種乾いた・少し寂しい気持ちで考える事が出来ているんだと思う。

少し湿っぽくなってしまった。

真ん中のパールを囲む、意匠。見飽きることがありません。


感謝を込めて。

本当にありがとうございました。

(息子はいつかA.C.T.Y plainsさんで結婚指輪を作っていただきたいと言っています。うん、22歳の君よ、先ずは相手を探してきてくれたまえ)