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NZ ミルフォードトラックを歩く

2023年4月16日から19日まで
3泊4日でミルフォードトラックを歩いてきました。
以下は、それぞれの日の最後に書いた記録です。

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ニュージーランドにある「世界で最も美しい散歩道」
ミルフォードトラック
Milford Trackが始まった。


一週間くらい前から
風邪っぽくて寝込み、
月のものがやって気分が下がり
とことんデトックスしてから
ミルフォードだ!!と思ってたら
なかなか長引いて直前で若干慌てた笑
慌てたところで、どうにもならない
なるようになると信じるしかなく、
前々日の夜に大量の汗が出て
そこから一気に回復!!

1日目

Te Anau -- Te Anau Downs
Te Anau Downs -- Glade Wharf
Glade Wharf -- Clinton Hut

5km   2h

今日は
Te AnauのDOC前からバスに乗って
Te Amau Downsまで行き、
そこから1時間くらいボートに乗り
スタート地点へ


NZの自然の大きさや美しさには
何度も驚かされて感動してきたけど
ここは、最初からなんか違う。

NZで1番やりたいことだったのもあって
ずっと行きたい!そして
まさか予約取れると思ってなかったから
それだけで期待値が高いのもあったけど
その期待通りの景色が目の前にあることの感動。

苔の多さではないんだけど(笑)
森の深さというか、
植物たちからそこにいる月日の長さを
感じて、生きる力がみなぎってる。


できるだけ荷物は少なく、軽く!と思ったけど大雨の予報も出ていて、いろいろ心配で
結局重めなバックパックを担いで歩くことに。

この日は1時間ちょっと歩くだけのはずが
初めてのバックパック担いでの
ロングトレイルにすぐへとへと。

次の日からが思いやられる。。。。

この日が4日間で1番晴れてる予報だったから
おひさまをたくさん浴びて
星空も最高に楽しめた⭐️


今のiPhoneってこんなに星撮れるのね。
それに1番びっくりした。

2日目

Clinton Hut -- Mintaro Hut
17.5km   8h

朝は子どもたちの声で目覚める。
なんか懐かしい雰囲気。

秋休み期間だから、ファミリー参加も
多くてハットはとにかく賑やか。
子どもの時期にここに家族と来るって
どんな風に思い出に残るんだろう。
自分の家族がアウトドアではないから
全然想像つかないけど、
きっとかけがえのない時間だったって
大人になったときに感じるんじゃないかな。
ここの価値や美しさを改めて知ったときに。


荷物もあるし、元々歩くの遅いから
早めに出発しようと思って
朝ごはんをサッと済ませて8時前に出発!
今日は17.5kmのほぼ平らな道のり。

夕方から雨の予報だからそれまでには
次の山小屋に到着したい。

そう思いながらも、足はなかなか前に進まず
何度もバックパックを降ろして
休憩してまた歩く、の繰り返し。

周りのペースも気になってしまうけど
ここは自分のペースを守ることを優先。
景色を楽しみながら、
鳥の声を聞きながら、
自分の心や体の声を聞きながら、
世界一美しい散歩道を歩く。
あーなんて幸せなんだろう。


途中から谷間を歩くんだけど
そこからが本当に迫力あって
滝や谷をすごく近くに感じる。

船に乗りながら、こんな景色をよく見てたな、それがいま目の前に歩いた先にあることの
不思議さを感じながら
少しずつ重たくなっていく体や足を
前に進めていく。

あと7km、あと5km

少しずつ近づいてきてるけど
まだ距離がある。

もうみんな着いてるかな、
2段ベット、下の段はもう無くなってるかな
そんなことを考え始めて
ネガティブな思考になりがちになった。

身体もしんどいのに気持ちまで
下がってしまうのは良くないから
今ここで恐竜が出て来たら?
今ここでもものけ姫のモロやサンと遭遇したら?
そんな時のことをシュミレーションしながら
歩くことにした。

結果、結構楽しくなった笑

恐竜に出会したら、死んだふりか動かない。
モロやサンと遭遇したら、アシタカみたいに
話しかけたい。セリフ覚えなきゃ。と
後ほどネトフリで見返すことを決める。

そんなくだらないこと考えて気分転換して、
やっと山小屋に到着!!

新しい建物で、2段ベットも
たくさんあって下の段ゲット!

同じように1人で歩いてる人たちや
カップルと仲良くなって
ラウンジでおしゃべり。

ネットも電波もないから
みんなやること無くて困ってた笑
そのおかげでみんなと話す機会が増えて
いろんな国の話を聞けて楽しい。
旅してるとこういう機会がちょくちょくある。

7年前より、日本のことを英語で
伝えられるようになってきたかな?

この日はお茶漬けと蕎麦が夜ごはん。

今回疲れることは想像ついてたから
日本食多めにして、心の平和を保とうとした。
作戦大成功。

3日目

Mintaro Hut -- Dumpling Hut
 13km  8h 30min

雨がしとしと降っていた。
いよいよきた、雨の中のトレッキング

この日が1番アップダウン激しく
見どころも多いんだけど
雨。


年中雨が降ってる
フィヨルドランド国立公園だから
雨が降るのは当たり前で、晴れてる方がまれ。

3日目はずぶ濡れになる覚悟で
準備してきたから、
なんとかなるだろうと思って
8時頃から歩き出す。
雨の中の坂道with重めのバックパックは
キツい


早々に気づいてしまった。
けど歩くしかないからゆっくり歩いて
みんなに先に越してもらって
自分のペースで歩くことに。

1人のアメリカから来た人が
ひざからじゃなくて、おしりから
足を動かすイメージでいるといいよと
教えてくれて
そこからずっと
「おしり、おしり、おしり」と
4.5歳児のたちが喜びそうな言葉を
連発しながら歩いていった。

声に出すとより意識もそっちに向くかなと思って。

周りに人もいないし
日本人は私だけだから
この意味も言わなきゃわかんないだろうし笑

でも、これがびっくりするくらい効果的で
土砂降りの中、淡々と山道を登ることができた。


そして目指していた頂上に着いたとき
なんと雨が止んだ。


目の前に広がる広大な風景と
雲の間から見えてくる青空。


こんな景色を見れるとは思ってなかったから
なおさら感動。
そこにプラスで、さっきまでの雨のおかげで
滝がたくさんできている。

同じタイミングで頂上に着いたみんなで
We are sooo lucky!!!!! と
言いながらお互い頑張って登ったことを讃えあう

ほとんどの人が
既に頂上に着いて、先の道に進んでいたから
頂上で雨が止んでこの景色を見れたのは
そこにいた5人だけ。
さらにスペシャル感を感じちゃうシチュエーション。

頂上にある山小屋で休憩して
外に出た時には、快晴。


特に山の中は天気が変わりやすいから
こういうこともあると思うけど
ほんとこれにはびっくり。


ここからは
今晩滞在する山小屋に向けてひたすら下山。
登りよりはるかに楽だけど
バックパックと共にだと、転ばないか心配。


ゆっくり降りて、ひたすら降りて
最後の山小屋に着いた。

先に着いたみんなは
少し追加で歩いて滝に泳ぎに行ったらしい。
そこでも快晴で最高だった!って
言ってたから、それぞれの場で
最高の時間を過ごせたね、と話す。

毎晩山小屋のスタッフが
次の日の天気やちょっと面白いトークをしてくれる。

70パーセントくらいしか理解してないけど笑


4日目

Dumpling Hut -- Sandfly Point
18km    6h 15min

ついに最終日

もう終わってしまうのかという気持ちと
早く終わりたい!の気持ちでごっちゃ。

帰りのバスの時間があるから
今日は完全に自分のペースとも言えないから
逆算して朝7時に出発して、
時間通りに着くように歩き出す。


この日はわりと平らな道だから余裕と
なるわけではなく
この3日間で培った疲労が増して
さらに足が重い。
けど食料が減って多少楽になったはず!と
言い聞かせて、ひたすら歩く。

最終日になり、
よりこのトラックを歩けることの貴重さや
ここにいることの有り難さを感じて
一瞬一瞬記録に残そうと写真撮りまくる。

ここだけではなく
NZの森は、たくさんの植物がいて
特にシダ系が多い。
みんな可愛いな〜と思いながら写真撮る。




9時、10時くらいの日の入り方が美しすぎる。
なんじゃこりゃああああとうっとりしてしまった。




仲良くなったアメリカから来たカミールに会って
写真撮ってもらった。



地球の美しさに圧倒される瞬間が
何度もあって、天気や時間帯で見れるものも
変わり、その一瞬一瞬を味わう贅沢さを感じる。


少しずつ最終目的地Sandfly pointに近づくと
日帰りハイキングで来てる人たちとすれ違い、
「あと少しよ!おめでとう!」
「あと1時間もないよ!」と声をかけてもらった。

1日目から今日までの全てを
振り返りながら歩くと
「ああああ終わらないで!!」と
強く思ってなんか泣きそうになった。

これだけ素晴らしい世界があることを

子どもたちにどうやって伝えられるだろう

自分を通してシェアできることって何だろう

そんなことを考えて歩いたあの時間は

これからの自分にとってもすごく尊い時間に

なったと思う。

あと残り400mくらいって表示されてたけど
そこからが地味に長くて
あれ400mじゃなかった気がする。笑

最後にオフィシャルな最終地点の看板と
写真撮ってもらって
私のミルフォードトラックおしまい。


すんごい達成感。

ずっと歩きたいと思っていた
ミルフォードトラックは
思いのほか大変だったけど、
その分、いやそれ以上に
行ってよかったと思えるような
景色、生き物、人との出会いがあった。

この日々のことは絶対忘れない。



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