“欲望“がデザインする、あたらしい漁業と食文化のかたち ── 仲買人・長谷川大樹
魚の仲買人という職業は江戸時代に始まったといわれ、魚の鮮度を見分ける目利きとしての役割を担っています。大まかな仕事は、魚市場に持ち込まれた魚介類に値段をつけ、競りや入札を経て漁師たちから買い取り、飲食店や小売店に卸すこと。漁業という第一次産業と、飲食店・小売店という第三次産業を取り次ぎ、落札額にマージンを乗せて取引することで利益を得るのが一般的です。
神奈川県横須賀市にある長井漁港で、週の大半を過ごす仲買人の長谷川大樹さんの活動は、いわゆる仲買人の枠だけにはとどまりません。