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OMURO 88 chapter 2

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道中、何人かのハイカーhikerたちに追いつかれる度に道を譲った。

右大文字


「こんにちは」どちらともなく声を掛け合う。追い抜かれる時もすれ違う時も同じだ。中には無言で行ってしまう人もいるけれど、これが小道で会った時のマナーだと思っている。ほとんどのハイカーは毎日のようにエキソサイズexerciseに来ている地元の人だと思う。彼らにとって札所は通過点であり、祠の仏さまには見向きもせず、黙々と早足で進んで行く。こちらはだらだらとひとつひとつの札所の仏さまを拝みながら、祠などの写真を撮っては進む(けして仏さまは撮らない)。のん〰︎び〰︎り楽しんでいる。ホトトギスのさえずりが聞こえる。実に長閑だ。花見行列ができる程に賑わっている仁和寺境内から少し離れたこの裏山は別世界だ。寒くもなく暑くもなく、それほどの汗をかかずにワークアウトwork outが楽しめる最高の季節でもある。

自生の木々

さぁ〰︎出発だ!。札番から言ってあと3分の2の工程が残っている。しばらく進むと人の話声が聞こえた。近づくとどうやら女性2人ずれが管理人風の男性に道を尋ねていた。道はここで二手に分かれている。横へ抜ける道は中抜き(近道)ができる道のようである。その道は軽トラックがかろうじて通れそうな幅である。以前右大文字山に登った時は、木々に隠れるように荷物を運ぶケーブルのようなものが設置されていた。ここにはそういった物は見当たらない。僕の勝手な想像だが、何か荷物を運び入れるための道ではないだろうか?女性らはその早道の方へ向かった。長い道中(約3km)とは知らずに来たのかもしれないと思った。ここには標識はないが、狭い上り坂が正規ルートだろう。さらに登りが続く道を進んだ。

遠くに京都タワーが一望

何か山を回りながら登っているような気がする。また京都タワーが遠くに一望できる場所に来た。パノラマが広がる。

弘法大師石像
土佐の国に入る(第36番札所)
御室ムスメ

土佐の国に入った。いかにもミニ四国だ。御室ムスメはアニメ風、QRコードかざして巡礼、21世紀versionだなぁ。そういえばお賽銭箱もスマホでcashless決済になっているところがあるとニュースで見た。重たい小銭を銀行まで持って行く手間は省けるし、賽銭泥棒の被害に遭わなくて済むし、僕は合理的な手段だと思う。

かわいいお地蔵さん

思わず足を留めてみたくなる。かわいいお地蔵さんだ!

第39番札所 御室ムスメ                      

この御室ムスメは宗教観を連想させる杖を持ちながら、全体的にはそれをかなり薄めた仕様になっていると思う(個人の感想)。なぜかポケモンでGOを思い出した。

ここから伊予の国
第41番所 六角形の祠もある

あっという間に伊予の国に入った。


第46番札所

手を合わせ、撮影しながら歩くことに夢中になり、この付近に蜂の巣があることをすっかり忘れていた。幸い蜂には遭遇しなかった。

成就山山頂

『成就山』と誰が命名したかは知らないが、実にうまいnamingだと思う。お遍路さん信仰は古くからあった。医学が発達してない時代、悲しい辛いこと不安や病を忘れ、ただ一心不乱に念仏を唱えながら四国を八十八カ所霊場全てを何日も掛け巡礼し(約1200km、徒歩で約40日)、成就したあかつきには心身の病が治るとそんな奇跡を信じた。それは自然の中で一意専心、業に打ち込むことで自身を見つめ直し、いつしかストレスが緩和され、足腰が鍛えられ、免疫力がUPし、気がつけば心身の病が治っていたのだろう。僕は専門家ではないが、ある意味、現在でも通じる理に適った医学療法だと思っている。

第48番札所

成就山の頂上付近に第48番札所があった。ちょうど折り返し地点で後は下りになる。僕はベンチに腰掛けた。山頂の展望をしばらく楽しもう!東山から西山まで見渡せる大パノラマが広がっていた。Break time 2

西山一望

掲載の写真は2024年4月10日撮影です。

→chapter 3

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