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青春は信頼が生み出す賜物だ。高校バスケのウィンターカップ。京都精華が2連覇。中高で育んだチームプレーが結実

青春とは信頼が生み出す賜物といえるだろう。高校バスケのウィンターカップで、女子は京都精華学園が2連覇を達成。男子は福岡決戦となり、福岡第一が4年ぶりに頂点に立った。京都精華は中高で培ってきたチームワークが結実しての連覇となった。ビューティフルゴールは信頼によって生み出されたと言っても過言ではないだろう。

女子の決勝は28日、京都精華と岐阜女子の戦いとなった。第1クォーター(Q)の序盤、両チームが競る展開。その中で京都精華が流れを引き込むシュートを決めた。

開始2分21秒。ポイントガードの堀内桜花選手(3年)がドリブルでゴール前に切れ込む。そして背中越しにノールックパス。これをセンターのディマロ・ジェシカ選手(3年)が受けると、シュートを決めてリードした。

トリッキーともいえるパス。これは相手をほんろうするが、同時に味方選手も「まさか」といえることになりかねない。しかし、ジェシカ選手は堀内選手を信頼してパスが来ると予測していたから、しっかりキャッチしてシュートに持ち込めた。信頼が生んだ連係だった。

一時リードを許したが、京都精華は慌てない、8-9と1点追う開始5分後のプレーが印象的だった。

堀内選手からパワーフォワードの八木悠香選手(3年)がパスを受ける。堀内選手はゴール前に走り込み、相手守備陣をかき乱す。ゴール前ががら空きとなった。

そこにジェシカ選手が手を挙げてパスを要求。八木選手は右手一本でリング付近に浮き球のパスを投じると、ジェシカ選手がジャンプしながらキャッチし、そのままシュート。ボールはリングに吸い込まれて、10-9と逆転した。

堀内選手がスペースを作り、八木選手がパス。2人の作った絶好機にジェシカ選手が信頼にこたえてシュートを決めた、これぞチームプレーと言えるだろう。

この3人は中学から京都精華でプレー。時間をかけて育んだ信頼が、大一番で形となった。

京都精華は63-59で優勝し、この大会の連覇だけでなく、今年は高校総体、U18日清食品トップリーグも合わせ高校3冠を達成した。

試合後のインタビュー。堀内選手は中高と一緒にプレーしてきたことを問われると、「うれしいこともあったけれど、苦しい、悔しいことの方が多かったので、最後にみんなで日本一をとれてうれしいです」と笑顔で語った。

苦しみながら、みんなで鍛え上げてきたチームプレー、それが花開き、優勝という形につながった。

青春は信頼が生み出す賜物だろう。長い時間をかけて鍛えてきた選手たちをたたえたい。素晴らしい連係が生み出すプレーは見事だった。

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