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『しっぱいをいっぱいください』

「しっぱいをいっぱいください」
私はそんな契約をして生まれてしまった
けなげな私だった
私は神の子のようだ
神の子でもないのに
望んで戒められるために生まれてきたのだ
「しっぱいをいっぱいください」
大それたことだった
誤解でもあった
いっぱいは曖昧だった
しっぱいをいっぱいを
失敗を一杯を
一敗か、一盃に変更したい
あれは、産婦人科の届け出のミスです
そう、解釈した文脈の人生をください
もう、十敗くらいしていますから
「しっぱいをいっぱいください」
文脈あってこその言葉と読解力です
産婦人科の届け出のミスですから
つまり、役所側の読解力の無さが招いたミスでもあるのです
私に降りかかった二重の奇跡みたいな不幸はいらないものだったのです
もう、十敗くらいしていますから
そう、訴えたいのだが、どこへ行けばいいのかわからない
生前の役所がわからない
生前の私はどうかしていました
誤解を与えるような文法上の不備が私にもあった
どうとでもとられる隙が私にもありました
反省もしていますから
チャラにしてください
だれかnoteを見てください
取り次いでください
もう
「しっぱいはいっさいいらない」
一切いらない
一再もいらない
入らないし要らない








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