『小説•空生講徒然雲29』
うずうずとむずむずが止まらない。
龍ヶ窪の池に飛び込みたい。こんな感覚ははじめてだった。もの生む空の世界の非常識の常識に従順だった私が能動的な欲望の捌け口を、龍ヶ窪の池に飛ぶ込むことで代替しようとしていた。千日間の従順だった私は何処へいったというのだ。口凸口凹ハの三段階目にきて、私の内心が変様しているのだろうか。3口目に入ったという事が終わりの始まりなのかも知れない。口凸口凹ハの5段階を過ごす内に、行者はもの思う種の世界からどんどん離れていくものだ。もの思う事と決別しなければ