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遺書 《詩》

「遺書」

淡い色調の風景が淡々と
場面の転換も無く続く

切れ目なく流れる

エンドレスミュージックの様に


深い本心を語る彼女の穏やか声 

そして遺書


心に抱えた小さな地獄に感謝した

それを知らない人には
小さな幸せに気付けない


奇妙な空白に名前の無い風が吹く

覚醒の手掛かりを失った夢

深く椅子に腰掛け 

片足を切落とされた
幻覚の中で未来の夢を見ていた


古い手紙や日記 写真アルバム

其処には確かに君が居る

僕の愛していた君が居る

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