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1年前は文学フリマになんぞ出ないと言ってた私が

出 店 し ま す 。


ほんとにもう、去年の私に聞かせてやりたい。

1年前、初めて文学の展示即売会「文学フリマ東京」に一般参加した私。そういえばあのころはイベント自体にも興味がなかった気がする。

ところがどっこい、仲良しのフォロワーさんに誘っていただき恐る恐る参加してみたら、めちゃくちゃ楽しかったんですわコレが。

何がって、「文学は爆発だ!」を堪能できる空間だった感が。


「文学」フリマと聞いてまず想像するのは、私の場合は小説だった。全員小説を売っているものだと思っていた。

甘かった。

エッセイにインタビュー記事、評論、絵本、名刺サイズの短編カード、写真集、アクスタ、おみくじ…と、作品の種類が目ん玉飛び出すくらいバリエーション豊富すぎた。

それもそのはず、文学フリマ公式サイトの一文目にはこんな文言が。

文学フリマは、作り手が「自らが〈文学〉と信じるもの」を自らの手で販売する、文学作品展示即売会です。

文学フリマ 公式サイトより抜粋

そう、自分が文学だと信じてやまないものを販売できる、そんな場なのだ!(一部禁止のものはあります。)

ウロウロしていると気になるものがありすぎて、つい足を止めてしまう。すると、「この小説の表紙には自分で彫ったスタンプを手押ししていて〜ひとつずつ微妙に違うんですよ〜」「某企業の駅弁の食べ方を研究して一冊にまとめまして〜」とかなんとか、出店者さんが説明してくれたりする。

なんたるレア感。

そもそも個人本の時点で、この世に現存している数はそんなに多くないはず…。

そんなん、買わざるを得ない。

というわけで犬も歩けばならぬ、私歩けば名作にブチ当たる状態で、終了間際にはカバンがパンパンになってしまった。


ちなみに文学フリマは東京以外にも、全国で開催されている。

味を占めた私、その後「文学フリマ大阪」にも参加した。で、そのとき会ったX(Twitter)のフォロワーさんと盛り上がり、なんと一緒に本をつくることになった。

いきなりこんな展開になったのは私の力は1ミリも関係なく、フォロワーさんが本を作った経験があり、フォロワーさんが次の文フリに出ることが決まっており、フォロワーさんが段取りから制作まで全てやってくれたからだ。

私は何もしていない。

その本は昨年の「文学フリマ東京37」で頒布されることとなり、当日フォロワーさんの設営や店番をちょこっとお手伝いした。(今思えばこれがすごく良い予行練習になりました…)

▶︎文学フリマ大阪〜アンソロ本づくりの話はコチラ

なんかあらためて文章にしてみると「文学の沼にズブズブハマっていく見本図」みたいな有様ではあるものの、このとき私はまだ、いやぁ一生の記念になったなぁ、楽しかった〜、くらいに思っていた。

打ち上げでお茶したタリーズにて「次回はあにぃさんもぜひ個人本作って出店しましょ!」とみんなに言われたものの、「そうですねぇ」とヘラヘラしていた。このとき、11月。

その次の月、たまたま登録していた地元のアート財団から「誰でも出品できるアート展示会に参加しませんか」というメルマガが来た。わぁ楽しそう、と思い、前からやりたいと思っていた展示方法を試すために参加申し込みをしてみた。

私は「140字小説」という、Xの1ポストで完結する超短編小説を書いている。これをハガキに印刷して額縁に入れればアートっぽくなりそう、なんて思っていた。なんせ140字しかないので、紙1枚っぺらには簡単に収まる。

でも文章だけだとなんか味気ない。

というわけで、かねてから「何か困ったことがあれば手伝いますよ」と言ってくださっていたイラストレーターの踊場リエ(リエすけ)さんに挿絵をおねがいすることにした。

展示会は1月末から始まる。年末年始を挟むにもかかわらず我ながら頭のおかしいスケジュールを提示し、小説を3つ送りつける私。それでも快諾してくださったリエすけさんのおかげで、なんとか展示会当日を迎えることができた。

展示のようす

その後、「正式にふたりでコラボして本作りましょう」「なんなら文フリに出ましょう」となったのは、この「作品を展示してオフラインで人に見てもらう」までの工程がすっっごく楽しかったからにほかならない。気づけば、2月には文学フリマ東京の申し込みを済ませ、3月には無事に当選の連絡が来た。

今、リエすけさんとの当時のやりとりを見返すと、「当選うれしい〜!!作品作らねば〜〜!!!」とか言っていたので、この時点ではどんな本を出すかも決まっていなかったらしい。

ウケる(笑)。

でも、踏み出すのにいちばん大切なことは、勢いとガッツなのかもしれない…

そんなことを思ったりした。


そんなわけで!
文学フリマ東京38に出店します!

文学フリマ東京38
2024/5/19(日) 12:00〜17:00
・出店名:アトリエけだま
・会場:東京流通センター 第二展示場 て-03
・詳細:https://c.bunfree.net/c/tokyo38/h2f/%E3%81%A6/3

■140字小説xイラスト本「憩いのよるにけだまを添えて」

先着順でオマケポストカードがつきます!!

あやこあにぃが書き溜めてきた「140字小説(X(旧Twitter)の1ポストで完結する超短編小説)」のなかから選んだ、夜にぴったりな29編と書き下ろし1編を収録。
また、お話からイメージして描いた踊場リエのイラストを散りばめました。

「夜」がテーマの今作は、私が「これ夜っぽい!」とピックアップした自作品の中から、リエすけさんがさらに29作を厳選しイラストをつける形で誕生。

ちなみに1作は書き下ろしです。

売れっ子週刊漫画家並みのスピードでイラストを仕上げてくださったリエすけさん。canvaというデザインサイトで共有しながら制作を進めたのだけど、私の編集作業が大幅に遅れており、「スライドにイラストが追加されました」的な自動メール通知が来るたびにドキドキしていた。

でも、楽しかったなあ、ページデザイン。特にワクワクしたのは巻末の奥付け(出版名とかが書いてあるところ)作り。私はこういうちまちましたデザイン作業が好きなんだなあ。

ちなみに私のイチオシイラストはこちら
こんなイラスト見開きページも!

■インタビューマンガ「夢みることを忘れたときには」

「インタビューマンガ」は、イラストレーター踊場リエが考案した企画です。
遊び心を持って歳を重ねる3名の方に取材し、聞き取った内容から得たインスピレーションをもとにファンタジー漫画を作りました。
最終ページには、お話の元となったインタビュー記事も掲載しています。
通常全く別の次元にあるファンタジーとインタビューを融合させた、奇跡の一冊をどうぞお見逃しなく!

なんじゃそら!という感じなんですが、前半は記憶喪失の魚の主人公が海のホテルで仕事に奮闘する冒険ファンタジー、後半はそのストーリーの元になったインタビュー記事を掲載しております。

え?まだ意味がわからない?

読めばわかる。

リエすけさんが発起人で、キャリアスクールのメンバーを募って実現した本企画。私はインタビューライター兼シナリオライターとして参加させてもらった。(私の本業は取材ライター。)

ちなみに私はオープニングと第3話、エンディングのシナリオを担当しました。みんなで夜な夜な、あぁでもないこうでもないとストーリーを練り上げるのがとても楽しかったな…。

ちなみに下記の画像をクリックすると、Amazonで無料で読めます。が、表紙のキラキラ〜とかぺらぺらめくる感じは紙でしか味わえないので!ぜひ会場で手に入れていただきたい!!です!!

■140字小説ポストカード

私とリエすけさんのコラボのきっかけになった展示会。そのとき出品したポストカード3作品も蔵出し!

本には収録されていない話なので、ぜひこちらもお手に取っていただけたら。

■小説つきコーヒー

そして、忘れちゃいけない私のもうひとつの活動、小説つきコーヒーの開発。その名の通り、小説とコーヒーがセットになった商品です。こちらはお隣の「て-04 Cafe Novel」で出品予定です。

300字程度で完結する超短編小説と、デカフェのフレーバーコーヒーをセットにした出産祝い。
「赤ちゃんだけでなく、ママになった"親友"に気持ちを届けたい!」そんな想いでつくりました。
コーヒーをドリップしている数分間、ひと時のリラックスタイムを。読めるひとくち、一杯どうぞ。

デカフェコーヒーなので、深夜でも授乳中でも安心して飲めます。
一緒に作ったのは、キャリアスクールで出会ったおふたり。

小説つきコーヒーは、全部で3種類!

ピンクはママになった親友を想う小説とデカフェコーヒーのセット。
青は友情に関する小説とデカフェ ココアフレーバーコーヒーのセット。
黄色はファンタジー小説とデカフェ アーモンドフレーバーコーヒーのセット。

ちなみに私は黄色の小説を担当しました!

もう一度詳細のお伝えを。

文学フリマ東京38(今回から入場に1,000円かかりますのでご注意を!)
2024/5/19(日) 12:00〜17:00
・出店名:アトリエけだま
・会場:東京流通センター 第二展示場 て-03
*小説つきコーヒーは、「て-04 のCafe Novel」にて!
▼Webカタログはこちら。値段なども載せてます。

ぜひお立ち寄りください!
会場でお会いできることを楽しみにしております。


とあるフォロワーさんには「初出店なのにエラく豪勢ですね」的なことを言われた。

せやろ!!(意味のないドヤ顔)
一緒に出店するみなさんのおかげです。

私はノロマなのでひとりでは何もできない。

でも誰かが手を取り引っ張ってくれるからゴールに立てる。

いや、これはゴールなんかじゃない。ここをスタートラインとして、長い冒険の旅に出る!

そんな海賊王みたいなことを抜かしつつ、5月19日、会場でお待ちしております。


▼この記事より2億倍わかりやすい!
リエすけさんのnoteはコチラ!

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