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ギャラリーを訪れた(5/12)

今日は朝から、左岸の食料品調達エリアとして有名なムフタール市場を訪れた。ふと気が向いて久し振りのInstagram ゲリラライブを敢行したところ、私も予想していないくらいに"如何にも おパリ"な様子を届ける事になった。

私はこれまで3ヶ月という短期間を数回、それから学生時代に4年ほどパリで生活していた事がある。基本的には絵に描いたようなレトロパリな感じよりも、雑多で良くも悪くもリアリティのある右岸、それもかなり北の方に棲息していた。そんな私には一切無縁だった左岸のマルシェは、想像以上に"如何にも おパリ"していた。

とにかくこのエリアはカフェやレストランは去ることながら、各専門店が数えきれないほど並んでおり、コンパクトな規模のスーパーも、東京のコンビニくらいの感覚で乱立している。私が知るゲトーな地域は兎に角ゴミだらけだし、薬の売人がたむろい、偽物の煙草を押し付けようとしてくるわ、喧嘩が絶えないわ.... と、まあある意味でこちらはこちらで典型的な現代パリを体現している。

その代わり?スーパーの基本価格が少し安めに設定されていて、毎日の生活には助かる部分も多かった。
プロダクトの質はピンキリだから、日々食べるものが安けりゃ何でも良いというわけにも行かないが。

歳を重ねれば重ねるほど、高価なデパコスやサプリ、美容の機械や液体などに課金して健康的な美しさを求めるよりも、何を食べているのかを意識しながらもちゃんと好きなものを美味しく食べたり、よく歩いたり、できるだけ良質な睡眠をとることを心掛けることの方が重要だと噛み締めるように思う。

だからこそ今回の渡仏では、今まであまり馴染みのなかった物価の高い地域に居を構えることにしたのだった。

実際に生活をしてみると、もちろん凡ゆるものが小綺麗で多少値が張るのだが、労力を惜しまなければ倹しい生活も案外可能だということを知って一安心。

帰宅したあと、自宅でサラダとチーズケーキを食べた。昨今の寝不足の蓄積が影響したかソファーでうたた寝をしてしまった。珍しい。そして、ソファーは気持ちよく寝れてしまういいサイズ感だという事が判明した。これは、まずい事を知ってしまったな...!

自堕落になりすぎないように気をつけたい。

急な土砂降りでの雨宿りを挟みつつ、9区のギャラリーを訪ねた。私がいつの間にかとても気になっていたイラストレーターの及川真雪さんが、このギャラリーの展示に作品を出展されていることを知ったからだ。
原画展ではなかったけれど、後援会のメンバーのような気持ちで応援を兼ねて、やはりオンラインで拝見するのとは違う緊張感のようなものがあって、作品は基本的に「ひとつしかない」のだなと思う。

そうそう、日本とパリには親和性が高い部分を随所に感じるのだが、その肌感ほどには実際、文化的に濃厚に交われていない気がしている。一応アート/文化界隈に身を置いている一人として、あまり十分と感じない。(あくまで私の視点だれけども)

展示のキュレーションをしている方は、ご自身もクリエイターのようで(彼の作品も展示されていた)、「コーヒーでも飲む?ここの美味しいんだ」とエスプレッソをご馳走になった。美味しいコーヒーを頂きながらアートについての立ち話に花を咲かせる。

何のご縁か、フランスと日本を行き来する人生を送ることになった私なので、今はまだ出来る事が殆どないが、「この人は才能だ!」と感じる人たちを繋いでいくような役割もできたらいいなぁなんて思いながら、二回目の帰宅をした。

私も早くピアノが弾きたいねぇ!

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