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怒涛 of the 怒涛(5/4)

ここまできたら15分毎に予定を入れていくスタイルでやらせて頂くっ!というわけで、本日の働きっぷりは国民頑張り賞の栄誉に甘んじて自分を褒め称えたいほどであった。普段からこれほど頑張ったらどうだろうか?と一瞬考えたが、どこに向かいたいのか未来が見えなかったのでニ瞬目には取り消した。

朝からアポイントメントの上で会ったのは10名。先日の後悔から、カメラは常にぶら下げていた。
文字通りの立ち話で要点をまとめ、ミッションもクリアし、15分したら次箇所へ、みたいな一日。
こんな気候なので移動中は汗だくである。自転車、自動車と上手く乗り換えて移動距離も相当こなした。それらの隙間を縫って、メルカリやら国際小包便やらの流通部門も上手く差し込む。

長年、分刻みのスケジュールを即座にパズルする癖が身についてしまっていて、移動時間の現実的な見込みを立てるのが我ながら速いし上手い。
時には相手方々の都合で効率よく動けないこともあるが、選べる中で最もコスパが良いものをなるべくスピーディーに選ぶ行為自体が脳みそを喜ばせている。

作曲をする時もそんな感じ。まずオファーを頂いた電話の時点で、どのくらいの見込みで何をして、だからこのくらいにこうなるな、みたいなことを瞬く間に計算し、その上で「だったら金曜のここの枠と、土曜のここ、月曜ならこの時間帯で修正行けるな」とか、「だったらもう一つ仕事をねじ込めるな」とかいうふうに考えている。

今回、会いたい人たち全員に会うのは不可能ではあったが、それに近い形に善処できたかなと思う。
今日の最後は0時過ぎ、あまりに別れを惜しんでグダグダとどちらとも帰ろうとせずに過ごした。
お風呂上がりに夜風は薄らと冷えていたが、私たちを象徴するような景色を見ながら、会話してるみたいにボーッとした。
私もとても寂しい気持ちになったが、あんなに寂しがってくれるのを見るのは嬉しかった。

私は結局いつも、常に仕事(音楽)を選んでしまうのだが、この決断までには本当に色んな想いがあるし、決断する瞬間も、したあとも、ずっとずっと複雑すぎる気持ちを背負って生きている。まあ、皆んなそういうところあるか。

挑戦しない方を選ぶ理由なんて、わざわざ見つけずとも溢れている。だから少しでも気を抜くと、それを選んで温いお布団に包まれていたくなるのだ。

やっぱり挑戦する方を選んでしまうのは、正直言って何でなのか自分でもよく分からない。デッカい夢とか目標はあるようで、ない。というか、あるのだけれど、デッカい夢とか目標って同時にないものでもある。

ああ、この感じ、どう表現したら良いかなぁ。伝わるものがあっただろうか?

パリの良いところのひとつに、圧倒的に"時間がある"という感覚になれるところがある。
これもまた説明が難しいが、住んでみるとなんとなく分かってもらえるものかも知れない。

移住したら、こういう、気絶寸前でヘトヘトな中、言語化の限界日記を書く機会は減るかも知れない。
そうやって、時間に流さずに、曖昧なものに向き合う時間を自分に与えたい。これはとっても贅沢な生き方だと思う。
色々と文句は言ったが、チャンスをくれたフランスという国にはやはり有難いという気持ちを持っている。

先ほど深夜の惜別を経て、ようやく本当に移住するのだなという実感が湧いた気がする。まだ50%くらいだけど!

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