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部下の人々がすごい良い製品を作っていたので、源流を辿った


https://www.itoki.jp/products/table/silta/



林業だけでなく、森林・木材産業の方と時々お会いするが、どういうわけだか皆さんいい人が多い。ポジティブで真面目、アクの強さやオシの強さはあまりなく、控えめだけれど情熱的。仕事に自信とプライドを感じる。産業方面だけでなく研究方面も行政方面の方々もその傾向があり眩しささえ感じることがある。木材関係の素材を扱うにはスペックもさることながらネットワークが重要で、顔が見えないとなかなか物事が進まない。それだけ現場で起こっていることが多いということなんだろうなぁと常々思っており、想像の世界では、言葉を選ばず言うと、だいぶ遠隔地で限られた人、特に高齢の人がオペレーションしている世界、と言う感じだった。

という先入観もあり、量産品を作るなら安定的に供給できるかどうかが確認したいということもあり、どうせ身振り手振りでは価値が伝わらないだろうから動画を作りたいな、という思惑もあり、「ロケに行こう」と担当者を誘って旅に出ることにした。まとまった雪の後でもあったので、スノーブーツを引っ張り出し、ミドルレイヤーのフリースを買って旅立ったが、案の定相当な積雪だった。しかし、奇跡的に快晴でロケには最高だった。

動画の一本めにまとめた伐採の現場から、二本目の動画はすぐ近くの市場に移っている。木材市場という場所は初めてだったので正直全く想像がついていなかったが、まさにマーケットであった。ここから流通が始まり、流通全体が見渡せる感じで、丸太が集まってくるのと同じように市場全体の情報や知見が集積していた。木のサプライチェーンは天然素材が途方もない距離を経ることで成立しているが、市場の職員の人は感度が高く、流通全体を俯瞰しようとする意識が高かった。まさに司令塔の役割だ。さらに、自分の想像の世界とは違い、いろんな職種の人のいろんな年齢層の人が重層的に機能しあっていることが感じられた。もちろんここでも全ての登場人物が森林・木材産業に共通する人格者ばかりで、人材の分厚さが羨ましかった。特に若い世代が予想以上に牽引しており、頼もしかった。

スノーブーツは積雪には功を奏したが、北国の人は意外に靴を脱ぎ着することが頻繁で、紐で縛るスノーブーツはイチイチめんどくさかった。雪国ではスノーブーツではなく長靴が便利ということを学んだ。





動画の内容:

市場は単に商品としての木材が集まる場所ではなかった。地域の林業と木材業に関わる情報が自ずと集積し、最適な流通情報を考え出すことができる基地になっていた!流通全体を俯瞰して森にもヒトにも発展をもたらすサスティナビリティの司令塔だ!

https://www.itoki.jp/products/table/silta/

00:00 オープニング
00:17 市の準備
00:54 50種くらい
01:26 製材業に渡ってからは
02:00 安定的な供給
02:28 とにかく余さないで使っていこう、無理のない流通
03:14 120年
03:22 分割は神
03:43  旅行記

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