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無職の金づる。完全なる金づる。

無職の金づる、60歳。

彼は、奥さんがいるのかいないのかはわからないが、
毎週週末になると必ず来ていた。

無職なので平日に来ることもあり、そのたびにどこかへ出かけては、何かを両手いっぱいに買わされて帰ってきた。


ある時は、スタバのコーヒー。
こんなのまだ可愛いものだ。

ある時は、なぞのデカい袋。
恐らく服だろう。
普段は尻まで隠れるデカいTシャツに、短パンはハーパンのようなものを穿いていることが多いが、

デカい袋が登場した時は、ピチッとした服に新しい短パンにレギンスを穿いていた。


とてもお似合いじゃなかった。


またある時はカーペット。
もはや自分ちでもないのに、カーペットまで買ってあげるとか意味不明。


そしてある時は、

ベッドも買わされていた。


完全なる金づる。

ただこれが、身体が不自由な人が使うような電動ベッドのようだが、
介護保険で賄うつもりで買ったのか(保険が出るのかは知らない)
無職の金づるの懐マネーからなのか、真相は謎だ。


そして、そのベッドを購入した店で、たまたま私はペテ子と駐車場で遭遇してしまった。


ペテ子本人は私に気付いていないようだが、

要介護3であろう、足に障害があるはずのペテ子が、

全力疾走していた。


サソリ「は?あいつ走ってんだけど。しかも全力疾走なんだけど。」

そして、無職の金づるの車に乗り込み、何やら話し込んでいた。


たまたま私は、その斜め後ろくらいのところに車を停めていたので、
中の様子がよく見えたが、無職の金づるに一方的に話しかけていた。

男は、黙って聞いているだけだった。


そんなことより、やっぱりあいつは詐欺師か。
走れるくせに要介護3って、一体どういう状況なんだ?

要介護3になった時、これまたバカでかい声でこんなことを言っていた。


「要介護3になったから、これで少し自由が利くようになった」


どうやって医者を騙しているんだろう?不思議だ。

「先生にうまいこと診断書書いてもらえばいい。」
と「ママと呼ぶ他人」にそう言っていたのを思い出した。


精神疾患があるふりして、要介護3なんだろうか?

真相はわからないが、
私は今でも、虎視眈々とペテ子の詐欺を暴露する日を狙っているんだが、

一体どこにどうやって暴露したらいいんだろうか。


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