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サービスのチカラのミナモト #24 ワイングラス

レストラン営業を休業して、臨時で完全休業やテイクアウト営業に切り替えて1ヶ月半。
6月再開に向けて、メニューやシフト、清掃など準備を進めているのですが、先日ハッキリ言ってメチャクチャ久しぶりに店舗にあるワイングラスを磨きました。

再開するために『隅々までキレイに清掃して、清潔感のある店舗でお客様を迎えましょうね!』ということは言うまでもないので、ここであえてお伝えしません。

ワイングラスを磨いて感じたこと…
『レストランの賑わい…活気…躍動感…』お客様の笑顔溢れるダイニングのワンシーンが、走馬灯のように駆け巡りました。

テイクアウト営業では、対面販売で瞬間の接客のみ。
この楽しさや醍醐味も理解が深まってきましたが、やっぱりレストラン営業のワクワク感を知っている身としては、正直物足りないのだと、曇りかけたグラスがパッと輝くたびに痛感しました。

それでも私は幸せな方で、手段は違えども接客できているのです。
休業で自宅待機を余儀なくされている方。
今まで培ってきた知識や技術を雲らせてないか?
錆びつかせてないか?
磨いている瞬間に問いかけ…いつもの自問自答…られました。

もし、これから営業再開して久しぶりに勤務される方がいらっしゃるのであれば、ワイングラスを磨き、シルバーを拭き上げ、まずは感覚を磨いて取り戻しましょう。

いつだったか、ずいぶん昔に知って好きな詩…

「鈍刀(なまくらがたな)を磨く」坂村真民
 
 鈍刀をいくら磨いても
 無駄なことだというが
 何もそんなことばに
 耳を借す必要はない
 
 せっせと磨くのだ
 刀は光らないかもしれないが
 磨く本人が変わってくる
 
 つまり刀が
 すまぬすまぬと言いながら
 磨く本人を
 光るものにしてくれるのだ
 
 そこが甚深微妙の世界だ
 だからせっせと磨くのだ

 

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