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国際線のビーフ or チキン の問題

国際線のミールサービスで、CAが、ビーフとチキンのどちらにされますかとたずねてきたとしよう。これはビジネスクラスなどのようなメニューのない、エコノミークラスの話し。

二択の選択肢からビーフを選んだものの、後で隣の席のと比べてみると、ビーフはビーフシチューで、チキンは鶏そぼろご飯だったりする。

ここでがっかりするかどうかは別として、ここには、言葉の持つ属性の問題がある。

属性が和風洋風という料理の種類である場合ならば、「洋風」のビーフシチューと「和風」の鶏そぼろになる。ビーフかチキンかという属性では考えられない。

これは物事をどのような切り取り方をするかと言う問題であり、どのようなフレームワークで捉えるかと言う問題なのだ。

コミュニゲーション・ギャップの問題はそもそもお互いの認知バイヤスによるものが多く、その認知バイヤスのもとになるのがその人のフレームワークだ。

上の例で言うと、ビーフを選んだ人はステーキのようなものを想像し、チキンを焼き鳥のようなものとして想像していたかもしれない。

このような認知バイアスは相手の言うことにレッテルを貼ると言う小さな理解の仕方につながることも多い。レッテル張りとは、複数ある中の一つの属性を取り上げて、それによって相手を判断することだ。

切り取り方、つまり属性が、空気を読むということだったりすると、「アイツは空気の読めないバカだ」と言うことになり、自分にとって得意な属性を人が持っていない場合、それだけで人を見下すような考えに至ってしまう。

属性について理解できていない人は、それがどんなに愚かに見えることかその人は気がつかないのだ。


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