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呼吸を変えると心の状態が変わる

わたしたちは、悲しい時は悲しい呼吸を、悩んでいるときは悩んでいる呼吸を、イライラしている時はイライラする呼吸を、そして楽しい時は楽しい呼吸をしている。

人前で話す時、アガってしまうのは、アガる浅い呼吸をしているから。
ゆったりと長い呼吸をすると、心も自ずからついてくる。

心身一如。

浅く速い呼吸は、鼓動を早くする。
深く長い呼吸は心臓を強くする。

よい呼吸はよい心を作る。
よい心はよい人生を作る。
よい呼吸はよい人生を作る。

昨今、健康への影響として呼吸が見直されている。
食事や運動、睡眠もさながら、間違った呼吸をしている人は免疫力も落ちやすく、病気になりやすい。

呼吸の浅い人は、そばにいるとわかる。
話し方や姿勢まで、一貫しているからだ。
逆に呼吸の深い人は悠々として見える。
それもそのはずで、呼吸は自律神経の状態と密接につながっているからだ。

横隔膜の周辺には多くの自律神経が集まっている。ゆっくりと静かな、深い呼吸することによって横隔膜の動きが大きくなり、自律神経が刺激され副交感神経が高まる。その横隔膜の動きが腸を刺激して血流を良くしてくれる。

インドのヨガでも呼吸法は非常に重んじられている。次の本は原文で読んだのだが、日本語にも訳されているので、ぜひ読んでみて欲しい。

鼻呼吸がいかに大切か、著者は自ら実験台となって体験談を書いている。現在の生活では口呼吸をしている人が多く、それが認知症やうつ病につながる可能性があると言われている。口呼吸と鼻呼吸を比べた場合、口呼吸をしていると脳の前頭葉の酸素消費が多くなり、活動が休まらないことがわかっている。


さらに静かな呼吸が副交感神経を高めるためにいかに重要かも様々なデータによって説明されている。よい呼吸というと大きな呼吸という、一見勘違いしやすい説があるが、大きな呼吸といっても、スーッと音を立てて激しく呼吸すると、これは逆に交感神経を刺激してしまう。ウィム・ホフ・メソッドと呼ばれる広く活用されている呼吸法がこれにあたる。

一方心を沈めるための呼吸は、あくまでも、細く、静かで、ゆっくりとした呼吸でなければならない。この静かで長い呼吸が副交感神経を高めるための鍵となる。


自分の呼吸を見直して、呼吸を整え、心を整えることを体験してみる価値はあると思う。



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