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ヨーロッパ文化教養講座(世界ふれあい街歩き 中世薫る世界遺産の街「フィレンツェ」人の発音)

2023/04/23
アフターコロナの世界が本格的に始動して、新作の「世界ふれあい街歩き」が放送された。(ナレーションは、羽田美智子の若々しい声)

前半45分は、フィレンツェ編。
2019年に開通した、トラムの2号線でフィレンツェ空港から市内へ到着して、街歩きという流れだった。

共和国広場のメリーゴーランドを経営する兄弟、サンタクローチェ教会前広場のおばあさん、などと話をした。

この番組は、原則として観光スポットは素通りし、ガイドブックを見てナレーターが説明するというのがユニークだ。

ただ、フィレンツェのような観光都市で観光スポット以外というと、なかなかコンテンツを見つけるのが大変かなと思った。

今回は、下町で、落とし物の鍵をレストランの外壁と中の壁にも掛けているシーンが面白かった。かなりの数の鍵がぶら下がっていて、けっこう鍵を落とす人が多いのだなと思った。

そこに、スクーターの鍵を探しに来た女性に話を聞くと、フィレンツェ名物の「マーブル紙」の工房で働いているということで、工房に撮影スタッフを連れて製造過程を見せてくれた。

マーブル・ペーパーとは、日本古来の「墨流し」が源流ともいわれる、絵具を水面にたらして出来た模様を紙に写し取るというヨーロッパで主に製本等に使用された伝統的な装飾紙のこと。

出典:三浦永年(1988年)『魅惑のマーブル・ペーパー』

東洋からヨーロッパに伝わってフランスで人気になった後すたれて、数軒の工房がフィレンツェに残ったので、今は、フィレンツェの人気お土産品となっているそうだ。

小生が気になったのは、工程を説明するこの女性のイタリア語で、
例えば、「近くに 英語ではnear」をイタリア語で「VICINO」というが、
標準イタリア語では、「ヴィチーノ」 と発音するのに対し、彼女は、「ヴィスィーノ」と発音していた。

フィレンツェ人は、「シ」の代わりに「スィ」と発音するようである。

正に、江戸っ子が「ヒ」と「シ」が区別できないのと似ていると思って、非常に興味深かった。

それから、イタリアあるあるだなと思ったのは、この工房の女性がけっこうな美人さんだったので、道ですれ違った知り合いと思われるご老人の男性が、「いつも君は綺麗だね」と声をかけたのが笑えた。


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