イケダマホ

おいしいごはんが食べられますように。 食を中心に日々の生活を綴っています。「#未来のた…

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おいしいごはんが食べられますように。 食を中心に日々の生活を綴っています。「#未来のためにできること」優秀賞受賞

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  • CALLING[小説] #創作大賞2024

    食べ物の声を聞くことのできる少年が、ある食堂との出会いをきっかけに人生変えていく話 #創作大賞2024 #お仕事小説部門

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ひとつ500円、気持ちのいいパン、あるいはワンコインの行方

パンの上に薄くひと塗り…、どころではない。たっっぷり厚さのあるベシャメルソースのもったり優しい味わい。炙りチーズの香ばしさ、塩気。トマトの酸味とバジルの爽やかさ…

イケダマホ
2週間前
82

農家、箱推し

突然ですが「生産者の顔」、見たいですか? 最近、透明な袋に詰められた野菜のラベルに「スズキシゲノブ」とか「タナカトシアキ」とか知らないおじさんの名前が書かれてい…

30

夫が愛犬と大好きなホットケーキを描いてくれたのでアイコンをかえてみました。

15

【読書感想文】生活はつづく、クリームイエローの海と春キャベツのある家

こんにちは。イケダです。noteでは初めて読書感想文を書いています。よければお付き合いください。 noterさんなら一度は目にしたことがあるであろう、この本。いや、御本…

27

モスバーガーの「アレ」食べたくて、新玉ねぎを揚げた

もうちょっと入っててもいんじゃないの?と切なくなる、アレ。 衣にかじりついて、ん?玉ねぎいる??ってなるときがある、アレ。 モスの「アレ」 言わずと知れたオニオ…

30

キッチンハーブ育てたい

同棲時代にベランダ菜園をしていた。 ナスはうまくいかなかったけど。 今月末に実家を出るのでやっと夫とムスメと3人暮らし。ベランダ菜園再開したいなあと妄想しつつ、…

イケダマホ
10日前
26

モノを愛する

誰かの要らないものに、違う誰かが新しい価値を見つけるのが、セカンドハンドのいいところ、おもしろいところ。 「お姉ちゃんの日記」が描かれている。中には夫からのラブ…

イケダマホ
12日前
28

新玉ねぎの季節 レシピ未満3つ

 「色々やってきたけど百姓することだけが自分の人生の予定外や」という祖母が育てた新玉ねぎ。かなり立派。 祖父が亡くなってから、寂しい思いもしているようだが、祖父…

イケダマホ
2週間前
38

椿の新緑がグラデーションになってて綺麗でした

イケダマホ
2週間前
12

小説のなかの料理を作ってみた日

由佳が好きなキャベ玉焼き 関西人なので(?)お好み焼きのほうが好きなのだが、こだわりのお好み焼き粉とか、ソースとか、カツオ粉がなくてもちゃちゃっとできちゃうところ…

イケダマホ
2週間前
51

コロッケには愛がある

おうちコロッケ、好きですか? 私は好きです。 芋なんて、なにしても、何もしなくてもおいしいのに、わざわざ茹でて、つぶして、形作って、衣をつけて、揚げる。 レンチ…

イケダマホ
3週間前
27

産後の目標だった小説一本書き上げました🎉お暇なときにでも読んでいただけると嬉しいです。

おいしいご飯が食べられますように。

イケダマホ
3週間前
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CALLING [小説] (3/3)

第3章 5.  母さんの作った食べ物が、『料理の記憶』を持っていたのかもしれないということに気づいたからといって僕の暮らしが大きく変わるようなことはない。ただほん…

イケダマホ
3週間前
15

CALLING [小説] (2/3)

第2章 3.  今井と店を訪れてから、外食はめんどくさいと思っていたのが嘘のように、3週連続で店に通い続けている。まるで中毒を起こしたみたいに、あたたかいおにぎり…

イケダマホ
3週間前
11

CALLING [小説] (1/3)

プロローグ  例年よりも一足早い桜の開花に、街中が柔らかくあまやかな空気に満ちている。レジャーシートを敷いた花見客は、ほの白い光に囲まれて弁当を広げ、一様に明る…

イケダマホ
3週間前
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子煩悩スフレ

お久しぶりです。2ヶ月ほどnoteを不在にし、別投稿サイトに通っていました。最近考えたことをまとまらぬままにちょこっと書いたので、お時間あればのぞいてみてください。 …

イケダマホ
2か月前
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ひとつ500円、気持ちのいいパン、あるいはワンコインの行方

ひとつ500円、気持ちのいいパン、あるいはワンコインの行方

パンの上に薄くひと塗り…、どころではない。たっっぷり厚さのあるベシャメルソースのもったり優しい味わい。炙りチーズの香ばしさ、塩気。トマトの酸味とバジルの爽やかさ。もっちりとしたパンに絡みつく。こぼれ落ちそうなほどのトッピングにも負けない、豊かな小麦の香り。

ほんとうは480円だったのだが、少し話を盛ってしまった。今日は、500円払ってもいいなと思えるパンの話をさせてほしい。

わたしは今、春の霧

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農家、箱推し

農家、箱推し

突然ですが「生産者の顔」、見たいですか?

最近、透明な袋に詰められた野菜のラベルに「スズキシゲノブ」とか「タナカトシアキ」とか知らないおじさんの名前が書かれていることが増えた。道の駅に行けば、さらにそのおじさんの顔写真まで貼り付けてあったりする。たいがい無表情。「生産者の顔」が見える農作物、だと言う。

そういうことじゃないんだよな〜、と思ってしまう。まるでスズキ某さんにすべての責任を押し付けて

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夫が愛犬と大好きなホットケーキを描いてくれたのでアイコンをかえてみました。

【読書感想文】生活はつづく、クリームイエローの海と春キャベツのある家

【読書感想文】生活はつづく、クリームイエローの海と春キャベツのある家

こんにちは。イケダです。noteでは初めて読書感想文を書いています。よければお付き合いください。

noterさんなら一度は目にしたことがあるであろう、この本。いや、御本。言わずと知れた、昨年度の創作大賞受賞作品。

note投稿歴2年目ぺーぺーのわたしは、この作品がきっかけで創作大賞というものを知ったのだけれど、絶対に読もうと購入したものの、実はしばらく積読になっていた。

というのも、web版

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モスバーガーの「アレ」食べたくて、新玉ねぎを揚げた

モスバーガーの「アレ」食べたくて、新玉ねぎを揚げた

もうちょっと入っててもいんじゃないの?と切なくなる、アレ。

衣にかじりついて、ん?玉ねぎいる??ってなるときがある、アレ。

モスの「アレ」
言わずと知れたオニオンフライ、300円

こんにちは。新玉ねぎの季節がそろそろ終わりますね。(前の記事でも同じようなことを…)祖母にもらった新玉も、残すところあと一つに。何を作ろうかなと思っていると、もしかして「アレ」作れちゃうんじゃない??と天啓が降りて

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キッチンハーブ育てたい

キッチンハーブ育てたい

同棲時代にベランダ菜園をしていた。
ナスはうまくいかなかったけど。

今月末に実家を出るのでやっと夫とムスメと3人暮らし。ベランダ菜園再開したいなあと妄想しつつ、今年は帰省の予定がちょこちょこ入っているので難しいとも思う。

あと、賃貸のベランダだと、土とか水とかの処理が大変だ。植え替えも、枯れたあとの処理も。

みんなブルーシートとか敷いてやっているんでしょうか。

実家にいるうちに、トマトだけ

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モノを愛する

モノを愛する

誰かの要らないものに、違う誰かが新しい価値を見つけるのが、セカンドハンドのいいところ、おもしろいところ。

「お姉ちゃんの日記」が描かれている。中には夫からのラブレター(死語?)。なんだか少年に覗き見されているみたいでどきりとする。

前の持ち主は何を入れてたんだろうか。わたしが購入した当時は、ノーマンロックウェルのグッズを探しても10件ほどあるかないかだったのが、この記事を書くにあたって、つい最

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新玉ねぎの季節 レシピ未満3つ

新玉ねぎの季節 レシピ未満3つ

 「色々やってきたけど百姓することだけが自分の人生の予定外や」という祖母が育てた新玉ねぎ。かなり立派。

祖父が亡くなってから、寂しい思いもしているようだが、祖父の残した栽培ノートを見ながらなんとか畑の世話をしている様子。

白い〜!もはや発光している。真っ白な玉ねぎを見ると心も洗われます。新玉ねぎの季節、もう直ぐ終わりますけど…、おいしい新玉料理、よかったら見て行ってください。

鶏のオニオンソ

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椿の新緑がグラデーションになってて綺麗でした

小説のなかの料理を作ってみた日

小説のなかの料理を作ってみた日

由佳が好きなキャベ玉焼き

関西人なので(?)お好み焼きのほうが好きなのだが、こだわりのお好み焼き粉とか、ソースとか、カツオ粉がなくてもちゃちゃっとできちゃうところがいい。そしてお好み焼きよりもヘルシー、ローカロリー。冷凍もできて作り置きにもってこい。

雑誌の表紙も飾る!
由貴、思い出のお豆ご飯 だし巻き卵のせ

3rd kitchen HARU
筍と油揚げの炊き込み おにぎり

ひとと焼き菓子

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コロッケには愛がある

コロッケには愛がある

おうちコロッケ、好きですか?
私は好きです。

芋なんて、なにしても、何もしなくてもおいしいのに、わざわざ茹でて、つぶして、形作って、衣をつけて、揚げる。

レンチンしてバター乗っけるだけ、塩振るだけの素朴な味わいも大好きだけど、やっぱり手間をかけたらかけただけおいしくなるのは気のせいではないはず。

サクッとした衣に、ほくほくの芋感がたまらない。

アク抜きとか、油抜きとか、筋取りとか、レンチン

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産後の目標だった小説一本書き上げました🎉お暇なときにでも読んでいただけると嬉しいです。

おいしいご飯が食べられますように。

CALLING [小説] (3/3)

CALLING [小説] (3/3)

第3章

5.

 母さんの作った食べ物が、『料理の記憶』を持っていたのかもしれないということに気づいたからといって僕の暮らしが大きく変わるようなことはない。ただほんのちょっと、弁当の時間が嫌いではなくなった。それだけだ。僕が母さんの弁当を喜んで食べようと食べまいと、毎日は変わらずやってくる。つまり、中間考査が目前だった。

 テストが明日に迫り、放課後の教室はにわかに活気づく。僕はなぜこうなった

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CALLING [小説] (2/3)

CALLING [小説] (2/3)

第2章

3.

 今井と店を訪れてから、外食はめんどくさいと思っていたのが嘘のように、3週連続で店に通い続けている。まるで中毒を起こしたみたいに、あたたかいおにぎりと具沢山のみそ汁が欲しくなって、そのあたたかいのを食べると、不思議なくらい自分の体が軽くなるのだ。
 僕がちょうど『3rd kitchen』から帰ってすぐのことだ。普通の勤め人なら帰宅するはずの時間に、これから出勤だという母さんに呼び

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CALLING [小説] (1/3)

CALLING [小説] (1/3)

プロローグ

 例年よりも一足早い桜の開花に、街中が柔らかくあまやかな空気に満ちている。レジャーシートを敷いた花見客は、ほの白い光に囲まれて弁当を広げ、一様に明るい表情を浮かべていた。

 浅野由貴は、職場の窓から白い渦のように咲きあふれる桜を見下ろした。デスクには今日発売されたばかりの雑誌「Live」が数冊置かれている。表紙の中央には、一際大きな明朝体で「春のぬくもり」と書かれていた。由貴の指が

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子煩悩スフレ

子煩悩スフレ

お久しぶりです。2ヶ月ほどnoteを不在にし、別投稿サイトに通っていました。最近考えたことをまとまらぬままにちょこっと書いたので、お時間あればのぞいてみてください。



赤ちゃんとの生活は、永遠に味わえるスフレみたいだ。

スフレとは、本来、瞬間を味わうスイーツである。

その日の気温や湿度に合わせて、丁寧に材料を混ぜ合わせる。最高の焼き上がりになるように、配合や混ぜ方、焼き方を変えてみる。じ

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