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ネトフリ実写 幽遊白書の是非

ネタバレ全開で書きますので
見てない方は早めに閉じてください。すみません。

というわけで全話観ました。
一番面白かったシーンは剛鬼との対決シーンです。
大迫力の高尚なアクションシーンでした。
世界を意識しているだけあって
映像の見せ方もアクションの洗練さも目を見張るものがあります。
絶対に観て損はないクオリティです。

ただ、結論としてはやはり
映像>ストーリー
だったなぁという感想が否めないのは、原作ファンとしての偏見は確かにあるでしょう。
左京がいきなり出てくる導入は、稲垣吾郎の落ち着いた演技力も手伝ってとてもよかったし、まとまりとしては悪くない人間ドラマではありました。

しかし、幽助があっさりと霊光玉を受け取ったり、蔵馬がいきなり自分の意思で妖狐に戻ったりという展開は、原作ではあんな胸アツ(死語)なやりとりがあったのに〜となるので悲しかったです。

なので、今回は鴉や武威をわざわざ登場させなくても、原作通り垂金邸から雪菜救出→その後再び幽助の前に戸愚呂登場! ってところでシーズン2匂わせな終わり方(作るか作らないかは別としても)でよかったんじゃないかと思うわけです。なんてったって一番の見せ場が剛鬼戦なのだし。

というわけで、残念な気持ちを隠せないまま閉じた全5話であるため、再度hontoで買って保存しておいた電子書籍全19巻を最初から読んでいる最中です(紙の漫画は実家に全部ある)。

とはいえ冒頭に「観て損はない」と書いたのは、なにも剛鬼とのアクションに限った話ではありません。幽助が車と衝突するシーンなんかはぎょえって思いましたし、運転手に魔回虫をうまく取り入れた設定もよかったです。

何かの記事でマヂカルラブリーの野田さんも言ってましたが、コエンマの巻物(走馬灯みたいなやつ)を今風にアレンジした小ネタも面白かった。そのコエンマに関しては、町田啓太のちょっと緩んだ演技がとてもマッチしていてコエンマ感は出ていたのですが、子役を使って原作再現バージョンも見てみたかった気はします。

古川琴音のぼたんは確かに原作とはイメージがかなり違ってはいましたが、幽助とコエンマの間の立ち位置としては違和感なくスッと見えたキャラクターでした。それよりも、一度くらいは幽助と一緒に宙を浮いてくれてもよかったんじゃないかという気はします。

あとは戸愚呂戦においてみんなで一致団結して敵と戦うシーンがあったけど、ひとりに対して総がかりというのはジャンプの主人公としてはどうなの!? という気はちょっとしたけど、生きるか死ぬかの瀬戸際だし(目的も螢子救出だったし)、そっちのほうがリアルか〜と自分を納得させています。

大きな設定の変更としては、幽助たちの年齢が中学生から高校生に変更されていたことです。役者の見た目を考えると仕方ない部分はあるのですが、(過去には25,6歳の山本太郎を中学生にした映画もありましたが)、特に違和感なくストーリーに対応できていたかとは思います。

絶対に中学生を高校生に変更しては行けない実写もありました。「四月は君の嘘」という映画ですが(これもネタバレするので観てない人はすぐに閉じてください)

あれは、中学生の「想いを伝えられない」という葛藤、幼い感情の機微が主軸にある物語なので、高校生では成立し得ない話なのです。
現に、高校生だった広瀬すずが主人公に想いを伝えてしまうという史上最低の改悪がなされてしまっていたので、数ある実写化の中では個人的にワースト1です。

それに比べれば今回の幽☆遊☆白書実写化は広い目で見たらよかった、面白かった、ということになるでしょう。ただ、原作は今現在も含めて何度も読み返していますが、実写はきっと何度も観ることはないと思います。




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