見出し画像

「夢の世界を漫画で表現する」ことのひとつの究極形態では!?『フロイトの燃える少年』(森泉岳士)が、、、燃える!

↑言うのもナンですが、私はこのようなマガジンをnoteで展開していたり、その他、アブない話も含めて、

「夢」というテーマを扱った文学や思想に関心が強いことは、何度も記事にしてきたとおり。

いっぽう、私は、漫画というジャンルにはあまり詳しくないのですが、

そんな私が人に勧められて、お試しのつもりで買ってみて、

「これは凄い表現!」と度肝を抜かれましたのが、コチラです。「夢の世界を視覚表現にした作品」が好きな人なら、これはきっと、気に入ってもらえるハズ!

内容としては、ドストエフスキーやヘッセやら、古今の文学者たちの「夢」に関する記述を漫画表現にした、というものですが、

私が漫画に詳しくないのでうまく説明できないのが申し訳ない、この描き方はなんと呼ぶのでしょう?なんだか墨絵みたいな、黒インクを水面に垂らした時にできる流線型をベースに描いた絵というか、、、ダメだ、うまく言えないが、ともかく私もみたことがない描き方で、それが夢の表現にバッチリでした!美しく妖しい世界、ぜひ本屋さんで確認してほしいですw

なお、表題の「フロイトの燃える少年」は、フロイトが精神分析した有名な夢の事例の一つです。これ、後世に、ラカンやジジェクが、彼らにとっては大師匠であるはずのフロイトとはまったく正反対の夢分析をしたことでも有名。

※フロイトは「この父親は、現実を見ないようにするために、燃える少年の夢を見たのだ」と夢分析したのですが、ラカンやジジェクは「いや、燃える少年は、この父親に、現実を直視させるために現れたのだ」と分析したわけですね。そんな、いまだに議論が続くひとつの症例を、漫画で理解できるというのは本書の強み!

夢を愛する人に、ぜひおすすめ!

ただし、ひとつだけ、私からお願いが!

こういうアート系の漫画は、電子書籍でなく、ぜひ、紙の本で買って本棚に飾ってほしい!そうしなくちゃいけないという法もないのですが、本好きとしてのお願いでございます!


この記事が参加している募集

マンガ感想文

子供の時の私を夜な夜な悩ませてくれた、、、しかし、今は大事な「自分の精神世界の仲間達」となった、夢日記の登場キャラクター達と一緒に、日々、文章の腕、イラストの腕を磨いていきます!ちょっと特異な気質を持ってるらしい私の人生経験が、誰かの人生の励みや参考になれば嬉しいです!