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ラテン語の格言 (19) 「嘘を言うには記憶力が試される」

・Mendacem memorem esse oportet.
 (嘘を言うには記憶力が試される)

 嘘を言うことは、実際の事実とは異なる情報を作り出し、それを一貫して維持する必要があるため、強い記憶力が要求されます。嘘を繰り返すことで、どの嘘を誰についたかを正確に覚えておかなければならず、これは非常に複雑で疲れる作業です。
 この格言は、嘘をつくことの精神的・道徳的な不利益を強調し、真実を語ることの重要性を訴えています。真実を語ることは、記憶力に依存することなく、長期的な信頼と安定した人間関係を築く基盤となるのです。

・Absentem laedit, qui cum ebrio litigat.
 (お酒を飲んで悪口を言うと、そこに居ない人が傷つく)

・Ubi societas, ibi jus.
 (人が集まる所にルールができる)

・Apollo tacentem suscitat Musam neque semper arcum tendit.
 (アポロンは常に弓を引いているわけではなく、
 ミューズを高揚させることもある)
 ※ミューズは芸術(詩や音楽)の女神

・Fluctuat nec mergitur.
 (たゆたえど沈まず)
 ※後に、フランス・パリ市民の標語になった

・Nec vero terrae ferre omnes omnia possunt.
 (あらゆる農作物が育つ万能の土地は無い)

・Pulsate et aperietur vobis.
 (叩けば扉は開かれるだろう)

・Spiritus, non scis unde veniat et quo vadat.
 (風はどこから来てどこへ行くのだろう)
 ※ 原文直訳 「魂、それがどこから来てどこへ行くのか誰も知らない」

・Pulchre, bene, recte.
 (清く、正しく、美しく)
 ※原文直訳は 「美しく、善く、正しく」

・Quo magis aeternum da dictis, Diva.
 (永遠の輝きが言葉に宿りますように、女神さま)

(2010年8月2日から8月15日)


嘘を言うには記憶力が試される

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