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「投稿」が「脳内メモ」に変わるまで

YOUTRUSTのPdM後藤(@sayaka_goto)です。YOUTRUST←Retty← istyleでC向けサービスが好きで10年程携わっています。0歳のお子が趣味です。
後藤 紗也佳 | YOUTRUST

タイトル通り、YOUTRUSTでは「投稿」に「脳内メモ」というネーミングをつけています。リリース時にはTwitterで40件の引用リツイートで反響があり、カジュアル面談でも質問を頂くのでこの記事を書く事にしました。リツイートしてくださった皆様ありがとうございます。 (モバイルアプリマーケティングアドベントカレンダー2021の15日目記事です)

YOUTRUSTとは

YOUTRUSTはビジネスのつながり・信頼を活用して皆様のキャリアをサポートする日本のキャリアSNSです。具体的には、近いコミュニティの人達と気兼ねなく仕事の話が出来たり、ビジネス記事や研修にも参加可能。転職に興味を持ったタイミングでは自分のつながりからマッチするスカウトを受け取る事ができます。https://lp.youtrust.jp/

ですが、これらが出来るようになったのはつい最近。現在に至るまでの紆余曲折の一部が今回の話しになります。

日本のキャリアSNS YOUTRUST

なぜ「投稿」が「脳内メモ」になったのか

タブの真ん中が投稿ボタンです

ネーミング変更は施策の一部にしかすぎません。

大目的は、副業マッチングイメージからのアップデートでした。コロナによってリモート化が進み副業ニーズが加速、結果としてYOUTRUSTが活用されるきっかけとなりました。ですが、YOUTRUSTのミッションは「信頼される人が報われる転職市場」。次のステージに進む必要がありました。

半年前のYOUTRUSTは、ほとんどの方が「タイムラインがあるけど何を投稿して良いのか分からない」という状態。正直な所、募集専用のタイムラインは別であるのですが、タイムラインに流れている投稿もほとんど求人募集で不思議な状態でした・・・。

結果どうなったのか

改めてキャリアSNSとして何を話す場所なのかを定義して、ネーミング変更以外にも様々なアップデートを行いました。

その結果、投稿数4倍・いいね数3倍へと成長。そして一番大事なのは、明らかに投稿内容が変わりました。めちゃくちゃ定性なので、普段数値を大事にしている自分としてはとても勇気のいることなのですが、空気を創るが目的なので意志を持って感覚を大事にしたいところです。ナレッジ・考察などビジネストークをする場所になっているので是非皆さんYOUTRUSTを覗いてみてください!

そして現在に至るまでには、①最適化:プロダクト改善、②認知:マーケティングの2点があり、共に行ったからこそ実現できた結果になります。
②については下記記事に記載しておりますので、興味のある方は是非!

ネーミング変更にいたるまで

なぜYOUTRUSTはキャリアSNSなのか。それは「信頼される人が報われる転職市場」を実現する為、下記③のようにつながりなどのビジネスアセットを蓄積・可視化していくことで、自分とよりマッチする機会に出逢える場所を創りたいと思っているからです。

ではどんな場所だったら、ユーザーさんが楽しめるのかを改めて定義することにしました。

1. 強みと弱みを可視化する

今あるものと今ないもののユーザーニーズを把握するため、下記2点の手段を実行。
①現状の傾向把握
・いいねが多い投稿を上位100件程目視で確認
②インタビュー
・YOUTRUST利用者(投稿経験者・未経験者)、非利用者
・自社と他社(リプレイス出来る所があるのか)について

大きく4つでユーザーストーリーが鮮明にイメージ出来るくらいに深堀り

共通して出てきたワードが、「考えている事を読むのが面白い」「発見」「心理的安全性」「共感」でした。YOUTRUSTはコミュニティが近い人達のつながりで設計されている為、共感してもらいやすさから心理的安全性を感じやすかったり、他媒体では比較的まとめられる事が多いビジネスというテーマで、考えるプロセスから感じる・学ぶ事を楽しんでくださっていました。また、転職サイトだと思って登録した方にはタイムラインが唐突に写っており文脈設計が必要な事もわかってきました。

2. 強みを尖らせて空気を創る

書きたい読みたいが一致していた思考の片鱗や心理的安全性を強化していく事にしました。連想するワードを出してプロダクトに落とし込めるぐらいに具体化します。

頭の中を覗いている感覚、途中経過を吐き出せる環境を考え、
結果的に「脳内メモ」を吐き出しもらう場所と定義することにしました。

  1. まだ脳内の中にある未完成なアウトプットでも誰かが考えていることを知ることで、気づきを得られたり共感にもなる。

  2. メモである事が重要、未完成でありそっと誰かに伝えたいくらいの温度感を表現。脳内投稿だとまた印象は違っていたと思います。

実はインスパイアされた元ネタもあり、弊社のSlackでは1人づつ脳内チャンネルを持っており活発に活用されていたの後押しとなりました(timesです)。

脳内と話しているMTGを聞いた祖母が医療関係なのかと勘違いしていました

脳内とメモを組み合わせて、まず小さく検証でタグで#脳内メモを運用してみた所、反応が良かったのでネーミング変更に至りました。短期で数値が伸びる施策ではないので、YOUTRUSTとして意志を持って行った施策です。

3. ストーリーで施策を検討

一時的に話題になってもネーミングを変更しただけでは、インパクトはありません。 どんな事を書く場所なのかを宣言した後は、それを使ってもらう⇔使いやすくするのサイクルを回すまでがセットになります。

施策②:ターゲットの方々へお声がけ
運用しているタグのテーマで投稿してくださりそうなターゲットの方へお声がけしてお手本になる投稿を集めていきました。(マーケチーム主導で進めてくださった施策)

施策③:ロジック改善
1で定義した理想投稿の要素を変数に落としていきます。管理画面で点数を調整して変更後のタイムラインをその場で閲覧できる仕組みを用意して各指標の点数を決めました。ABテストでリリースしていましたが、短期で動くものでも無いのでネガティブチェックとして利用しました。

施策④:タイトル追加
実装前に自分でタイトルを付けて投稿している人が多くみられたので、こだわって投稿を書いてくださっている方のサポートをする機能として実装。読み手としては内容を読み進めなくても興味ある投稿にたどり着きやすくなりました。結果、文章量が増え読み応えある投稿が増えました。ビジネスナレッジの発信を加速させた機能でしたが、投稿ハードルが上がってしまうデメリットもあったので現在では付けたい人が利用するくらいにUI優先度を下げてバランスをとっています。

4. 効果測定結果

投稿数4倍・いいね数3倍へと成長。そして明らかに投稿内容が変わりました。 今回は定量で計りきれなかったので、1ヶ月後にタイムラインへの満足度アンケートとユーザーインタビューを行いました。
「副業・転職を検討して登録したが面白い投稿が流れていたので、タイムラインを定期的に見ている」という方が見られるようになり行動変化が起きていました。その後に数値で確認すると投稿を定期的に閲覧しているユーザーは60%の確率で週3回訪問ユーザーへと成長している事がわかりました。継続の要因が作り出せたので、今後は継続してもらう対象者を増やしていく事が課題となります。

反省点として全体的な前後比較が定量でしか行えなかったので、施策実行前と後でアンケートをとるべきでした、、この点は次回に活かしたいと思います。

まとめ

ということで、ネーミング変更経緯からの、変更しただけでは何も変わらないのでストーリーで施策は描くべきというお話でした。

まだまだサービスは成長途中。今回のアップデートも数ヶ月後には無くなっているかもしれないという勢いで、今後もTryをしながら信頼される人が報われる転職市場を創っていきます。

そんなYOUTRUSTは全ポジションで採用中です!カジュアルに話しを聞きたい方も大歓迎! YOUTRUSTかTwitterのDMにメッセージください。お待ちしております!!


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