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お風呂読書の弊害

浴室換気が止まらない。
停止ボタンを押してしばらくしたら止まってくれる時もあれば、ずっとゴーーッとかボーーーッとかバーーーッとかその全部の中間みたいな音がしてうるさくて気になって本が読みにくい時もある。
今日は後者だった。

なぜ。なぜ止まってくれないんだろう。うるさいし寒い。
寒いけどうるさいの方が優勢。
せっかくお風呂に浸かりながらのリラックス読書タイムなのにうるさい。悲しい。

説明書読めば何かやり方が書いてあるのかもしれないけど、自力でやり方を発見したい。
そうは言ってもなかなか発見できなくて、換気が止まらなくてイライラして、説明書読んだ方が早いじゃんとか思いそう。
でも説明書見ても絶対書いてないよ、どうせ書いてないよ、と思いながらイライラしつつ格闘するんだろうな。


今日読んだ本。

この人間でなければ生きていけないというような、命にかかわる恋愛など、この世にあろうはずはない。わたしはそうやって自分に言い聞かせながら一日一日に折り合いをつけていった。はじめの二週間が過ぎると、いくらか楽に呼吸ができるようになった。次の一週間が終わろうとするとき、掟破りの電話が鳴った。  
白い薔薇の淵まで

昨日、恋愛での承認よりもSNSの承認の方がわかりやすくて楽でいいのでは、と書いたことからもわかると思うけど、私は恋愛小説になるようなラブソングにあるような恋愛というものをしたことがない。

自分の気持ちも行動も抑えられなくて、どうにもならなくて苦しくて気が狂いそうな、自分が自分でなくなるようなそういうやつ。

本を読むと、ここではない場所に行くことができて、自分ひとりの人生では到底経験できないようなことが追体験できるというけど、私にとってその読書の効用は恋愛小説に一番強く表れる。

だから常に薄く「恋愛小説が読みたいなぁ」とは思ってて、でもなかなか入り込める恋愛小説ってなかった。

話題になってるものを読んでも、登場人物がみんなナルシストで自分がしてる恋に酔ってるように見えて、引いてしまうことが多かった。
私が、そんなことあるの?とか、ほんとにそんなふうになる?とか思うことでも、みんなこれに共感して、登場人物たちの気持ちがわかるんだろうな、私が違和感感じるところでも、誰かにとっては共感ポイントだったりするんだろうな、とそこに入っていけない寂しさを感じたりしていた。

でもこの小説は私を仲間はずれにしなかった。

濃厚で綺麗で、こんなに身も心も憔悴するほど苛烈に誰かを求めるようなことは私には起こらないだろうけど、この小説が読めたからそれでいい。

この小説は日向坂46の宮田愛萌ちゃんがブログで紹介してた本で、その文章がすごい良かったので手に取った本。
愛萌ちゃん、本への愛をちょこちょこブログに書いてくれて好き。
女性同士の恋愛小説なんだけど、そこに言及せずに紹介するという、そのやり方も好き。
という私は言及しているけれども。

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