書いて書いて ショートショート
下校中の小学生だろうか、外から楽しそうな声が聞こえた。
「続きしますか」私はさっき入れたコーヒー片手に、スリープモードになっていたパソコンを立ち上げる。明後日締切のエッセイがまだ完成していない。
大きく伸びをして気合を入れた後、私はキーボードに手を置いた。
文字を書いていると、雑念も、深くにある思考も白い液晶に溶け込んでいくような気がする。思考たちは言語化によって姿が固まる。でもそれだけでは不十分で、それを取り巻く複雑なニュアンスを、ピッタリと伝える言葉を求めて、何度もタイ