映画『青春18×2 君へと続く道』

2024年5月6日 22:46

ゴールデンウィーク中日。
観光地は人出が多く、高速道路は大渋滞。
電車に乗って映画でも見に行くとしよう。さて何を見ようかな？
どこの映画館も『コナン』推し。
そんな中、キャストの4番目くらいになにわ男子の道枝駿佑くんの名前がある映画を見つけた。
4番目というところがいい。ラブコメではないということ。
『青春18×2 君へと続く道』
これにしよう。

①映画の舞台　台湾と日本

日本×台湾の合作映画であるこの映画の舞台は、
台湾の台南と日本の東京〜鎌倉・長野・新潟〜福島。
18年前の回想シーンが台湾で、
現在のシーンが日本だ。

18年前

台湾の台南に住む18歳の高校生ジミーと、
日本人バックパッカーのアミが出会い、共に過ごした街、台南。

私は台湾へは3度行ったことがある。奇しくもちょうど17、8年前のことだ。
どこを切り取ってもなんとなく懐かしい気持ちになる街だった。
そして人が優しくて親切だった。

アミが働くことになったカラオケ店の人たちもとても優しくて温かい。
2人乗りバイクで街中を走り抜けるシーンはいかにも東南アジア。

そして18年後

ジミーは東京からアミの生まれ故郷の福島まで、列車で旅をする。
その道中での様々な出会いを通じて、凝り固まったジミーの心は少しずつ溶けていく。

②青春18×2とは？

18×2 は何を意味するのだろう。
主人公が18歳の時の思い出を
18年後に辿る物語りということか。
それともジミーとアミの2人の18年間のことなのだろうか。

ジミーの人生は、
ある意味アミと別れた18歳で止まっていた。
もちろんその後、台北の大学に進学し、憧れのゲームクリエイターになり、大ヒットゲームを作り上げて、それなりの成功をおさめてきた。
けれどもアミとの約束だけは果たせずに、彼の人生はそこで止まったままだった。

人は心を残したままでは、決して前に進むことはできない。
いくら見て見ぬふりをして、
平気そうに日常を送っていても、
その人の人生にとって大切な芯の部分を放っては進めないのだ。

藤井道人　監督
これは、18年前に置いてきた青春に、36歳になった主人公がサヨナラを告げる物語です。

ジミーはようやく前に進むことができる。
18年もかかってしまったが、
36歳になってしまったが。